300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

25冊目『終電ごはん』、『今夜も終電ごはん』から7回めは豆乳湯豆腐

[25-7]『今夜も終電ごはん』より7回は豆乳湯豆腐(p.36~)

  梅津有希子、高谷亜由著、株)幻冬社発行、 撮影 新居明子、スタイリング 西崎弥沙、イラスト 松元まり子、  2017年1月10日第1版発行

まだ少し空気が冷たい水曜日は湯豆腐を食べる。

調理時間:10分以内

主な材料:木綿豆腐、豆乳、昆布だし、カレー粉、塩

調理の流れ:食べやすい大きさに切った豆腐、昆布だしを入れた鍋を火にかけ煮る。豆腐が温まったら、豆乳を加えてさっと加熱する。カレー塩をつけながら食す。

出来上がった料理:昨日から引き続き「第2章 続・おとうふは免罪符」より豆乳を使った鍋を作る。手のひらの上にお豆腐をのせて、包丁で切れば洗い物も少なくて済ませられるし、例のごとくスプーンですくって鍋に入れるのもよい。カレー粉と塩を混ぜ合わせたものにつけて食べると、豆腐の甘みが引き立ちカレー粉の食欲をそそる香りもあいまって、いくらでも食べられそう。レシピ上、〆はリゾットを勧められているが、豆乳出汁で煮た冷凍うどんをポン酢で食すのも美味。深夜ごはんで湯豆腐の次にお米やおうどんを食べるのは少し気が引けるので、夕ご飯と呼べる時間帯にぜひお試しあれ。

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白い豆乳昆布だしのまにまに浮いているお豆腐の温まって少し角が丸くなっているのがかわいらしく、白×白の取り合わせが気持ちを穏やかにしてくれる。

春なので髪をほんのり紫色がかった茶色にした。しっかり色を入れたいところを、刈り上げたいのを我慢。アシンメトリーボブなど久しぶりにしてみたいけれど、今の職場では難しいので、目下のところむくむくと妄想を育てている。

<ごはん日記>

 

25冊目『終電ごはん』、『今夜も終電ごはん』から6回めは納豆キムチ豚汁

[25-6]『今夜も終電ごはん』より6回は納豆キムチ豚汁(p.58~)

  梅津有希子、高谷亜由著、株)幻冬社発行、 撮影 新居明子、スタイリング 西崎弥沙、イラスト 松元まり子、  2017年1月10日第1版発行

昨日ほどではないにせよ、風がびゅんと冷たく吹き抜ける火曜は身体を温める汁物を作る。

調理時間:10分以内

主な材料:納豆、豚こま切れ肉、キムチ、ねぎ、すりごま、みそ等

調理の流れ:納豆はさっと水洗いして粘りをとる。サラダ油を熱した鍋でキムチと豚肉に火が通るまで炒めたら水を加えて煮る。しばらく煮た後、味噌を溶き入れ、納豆、ねぎを散らす。

出来上がった料理:「第2章 続・おとうふは免罪符」より、キムチ、納豆、味噌という発酵食品のおいしさが身体に伝わってくる汁物。チゲ鍋の隠し味に納豆を使うことはあったが、一杯分の豚汁の中に入れると立派な具材になる。ほくほくの大豆の食感がやさしく、タンパク質など栄養価も高いので、時短料理だがきちんとしたものを食べている満足感がほんわりと生まれる。冷凍保存されているねぎがあれば、包丁とまな板も不要。土鍋で調理してしまえば長い時間温かいままで口に出来るし、洗い物も最低限で済ませられるので、疲れ果てて帰ってきた日に助けてくれるレシピ。おすすめ。

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納豆がなければ、豆腐でも美味しいだろう。スプーンで適当な大きさをすくって鍋に入れればよい。誰かのために作るなら、包丁で切るのが断然きれいに仕上がるが、自分用なら気楽に作くろう。

いそがしい家で育ったので、子どもの頃からひとりで過ごす時間が多く、部活やお稽古ごと以外は自然と図書館や自宅で本を読んで過ごすようになった。本に囲まれて暮らしたいという幼いころの夢に、今ではワインも加わって(高いワインではなくて、1ダース程のテーブルワインね)いつかそういうスペースを持てる身になりたいものだなぁと『楽園のカンヴァス』(原田マハ著、新潮文庫刊)を読みながらふと思う。

<ごはん日記>

 

25冊目『終電ごはん』、『今夜も終電ごはん』から5回めはじゃがいも、りんご、豚肉の重ね蒸し

[25-5]『終電ごはん』より5回はじゃがいも、りんご、豚肉の重ね蒸し(p.118~)

  梅津有希子、高谷亜由著、株)幻冬社発行、 撮影 新居明子、スタイリング 駒井京子、イラスト 松元まり子、  2012年6月30日第1版発行、2012年10月10日第6刷発行

気持ちのよい朝だったのに、昼過ぎから身体がよろけるほどの強い風と、ぽつぽつと雨まで降り出した月曜はおうちでじっくり飲める一皿を。

調理時間:15分ほど(電子レンジを使わない場合の時間)

主な材料:じゃがいも(薄切り)、りんご(薄切り)、豚ロース薄切り、バター、しょう油、粒マスタード

調理の流れ:厚めで蓋のしまる鍋にじゃがいも、りんご、豚肉を3層になるように重ね、それを2~3回程繰り返す。一番上にバターをのせて調味料と水(大さじ1)をまわしかけ、じゃがいもがやわらかくなるまで蒸す。※本書ではシリコンスチーマーと電子レンジが使われているが、staubの小鍋をコンロにかけて作った方法。

出来上がった料理:「第5章 シリコンスチーマーをフル活用」より、ワインがすすむ深夜ごはんを再現した。蒸すことで水分が増し少しねっとりとしたじゃがいもに、りんごの甘さと豚肉の旨さとが程よく合わさり、バターのコクにしょう油、マスタードがアクセントとなってそれは美味しいお酒の肴。焦げ付きを回避するため、ほんの少しの水を加えたところ、煮汁がたっぷり出来たので、フランスパンに少し浸して、じゃがいも等をのせて食べると、こころもお腹もとても幸せになれる。深夜食でなければ、チーズをのせてもきっと美味。

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電子レンジもスチーマーも無くても、その気になれば手元にある道具で作れる。時間は少しかかるけれど、鍋を見守りながらスマホをチェックしていると出来上がっているような感じ。

今の職場に移って1年、通常は別荘地勤務でオフシーズンは東京を手伝う、とても厳しい大先輩から、いぢっても大丈夫なやつだと認識され始めた。始業時刻前に「お酒強いんですか?」と尋ねられ、うっかり「はい!」と答えたら、「今なんて言った?へ???」と聞き返され、慌ててフォローに入ったが大笑いされた挙げ句にしっかりと酒飲みレッテルが貼られ、いつか何人かで飲みに行きましょうという流れに。きっと貴重な話が聴けるんだろうなぁと楽しみに、でも最近はあまり飲めないのでどれだけボトルを空けるのか少し怖くもあり。

<ごはん日記>

25冊目『終電ごはん』、『今夜も終電ごはん』から4回めは時短ナポリタン

[25-4]『今夜も終電ごはん』より4回は時短ナポリタン(p.86~)

  梅津有希子、高谷亜由著、株)幻冬社発行、 撮影 新居明子、スタイリング 西崎弥沙、イラスト 松元まり子、  2017年1月10日第1版発行

春一番が吹き、暑くなった金曜日はたまにとても食べたくなるナポリタンを作る。

調理時間:10分

主な材料:焼きそば麺、ソーセージ(斜め薄切り)、玉ねぎ(薄切り)、ピーマン(細切り)、しめじ(小房にわける)、トマトケチャップ、牛乳など

調理の流れ:サラダ油を熱したフライパンでソーセージと玉ねぎが透明になるまで炒め、ピーマンとしめじを加えさらに炒める。電子レンジなどで加熱した麺をほぐし入れ、ケチャップを絡めたあと、牛乳を加え炒める。

出来上がった料理:「第4章 中華麺の可能性」から生の焼きそば麺を使ったナポリタンを作る。スパゲティを茹でるのは大きな鍋にお湯を沸かす手間や時間、洗い物問題なども出るが、焼きそばならば扱いが随分と楽になる。電子レンジを持っていないので、小ぶりの鍋でさっと茹でた焼きそば麺を湯きりしている間に、同じ鍋を使って具材を炒めた。一度目の試作は細めの麺を使ったが、二度目で太めの焼きそば麺を使ったところ、これからナポリタンはこれでいいんじゃない?と感じさせるほどに簡単に美味しく仕上げられた。焼きそばでナポリタンを作ろうという発想がユニークで、かつ大満足なお味になる優れもののレシピ。お子様の夜食などにもピッタリ。

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画像を見てもスパゲティを使ったみたいに錯覚を起こさせるけれど、食べた後に実はこれ太めの焼きそばを使ったの!と告白すると驚かれること請け合いで、だからお友だちとの気軽な家飲みでも重宝する一品。

いつか行きたいと思っていた中華料理の名店が、店主の体調不良につきしばらく休業されることになった。そういえば10年近く前にトンカツの価値観を変えさせてくれたお店も再訪したいと考えている間に店主が代わってしまい、足が遠のいた。いつかとか、いつでも行けるから、また!と思っている間に、叶わなくなってしまう出会いは飲食店だけでなく、音楽、演劇そして人の関係にもあって、ああこうしてうかうかしては居られないと焦る。気持ちははやるけれど、実際のところ時間やお金がかかるものだから、その辺りは慎重に見計らいつつも、行動に移すべきときにエイヤっと移したい。

師走の忙しさを越えひといきついて迎えた2月は、年度末ということばを覚えた大人になってからはシビアに仕事を進めることが求められる。今年度の締めくくりや来年度に向けての動きにドタバタすることも多いでしょうが、オフの時間に外に出てみると空は春の色になりつつあり、鳥も元気にさえずっているので、自然が与えてくれる恵みを感じられる週末をすごますように。

<ごはん日記>

25冊目『終電ごはん』、『今夜も終電ごはん』から3回めは鶏肉のタイ風しょうが炒め

[25-3]『今夜も終電ごはん』より3回は鶏肉のタイ風しょうが炒め(p.72~)

  梅津有希子、高谷亜由著、株)幻冬社発行、 撮影 新居明子、スタイリング 西崎弥沙、イラスト 松元まり子、  2017年1月10日第1版発行

温かな木曜は、熱帯モンスーン気候になんとなく思いを馳せながらタイ風料理を作る。

調理時間:10分

主な材料:鶏むね肉(一口大そぎ切り)、赤パプリカ(細切り)、玉ねぎ(くし切り)、しめじ(小房にわける)、しょうが(千切り)、香菜、オイスターソース、しょう油、砂糖など

調理の流れ:鶏肉に塩こしょうで下味をつけフライパンで色が変わるまで炒め、赤パプリカ、玉ねぎ、しめじを加えて炒め、火が通ったら、しょうがと調味料を加え混ぜる。

出来上がった料理:続編の「第3章 肉が食べたい!」より鶏胸肉を使った夜食を作る。もも肉ではなく胸肉を使うことで、栄養価が高くなりカロリーも少しおさえられている。赤パプリカは抗酸化作用や疲労回復効果があると言われているので、彩りや歯ごたえだけではなくて栄養面でも実力派。栄養士の資格を持つ小田真規子さんの本にも「あらゆるパフォーマンスがいい野菜」として上げられているのが赤パプリカなくらい、栄養価、保存性、扱いやすさで優れた野菜だ。

オイスターソース、しょう油に砂糖だけで果たしてタイ風になるのかしら?で作り始めたが、最後に入れるたっぷりの千切り生姜が決め手で、これはまさしくエスニック!な味に仕上げられる。どの成分がきいているのかわからないが、冷めても鶏肉は(さほど)ぱさつかないので、翌日のお弁当にも便利に使えて便利。

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この本を取り上げ始めてから、どんなものが買えるのか、いろんなコンビニを楽しく訪ね歩いている。置いてあるお酒の種類から乾麺類、調味料に、肉や野菜と仕入れ担当、地域によって差はあるので、見飽きない。(ごめんなさい。実際に食品を買うのは近所のお店かスーパーだが)

SAKE ROCK時代から聴いていたが、まさかこんな今が待ち受けているとは思わなかった星野源。以前はソロアルバムもよぉく聴いていたが、いつの間にか遠ざかっていた。本日久しぶりにfmで聴いてこの曲が(一等ではないものの)かなり好きだったことを思い出した。

「髪の毛の匂いをかぎあって くさいなってふざけあったり くだらないの中に愛が 人は笑うように生きる」星野源 〜くだらないの中に〜


星野 源 - くだらないの中に 【Live from “YELLOW VOYAGE”】

<ごはん日記>