300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

2冊目『十八番リレー』よりグリンピースのスパゲティ

[2-3]『十八番リレー』より3回目「グリンピースのスパゲティ」(p.76~)

高山なおみ、川原真由美 著、NHK出版発行、スタイリング 大畑純子、写真 広瀬貴子、企画・編集 鷲尾有子

旬を少し過ぎているので、近所のスーパーで見かけるのはパック売りされている豆ばかり。さや付きのもので作る味を再現することは難しいか…と諦めていたら、さやに入ったグリーンピースに出会えたのでここで紹介。

他の材料を全て用意した後、スパゲティ用のお湯が沸騰するまでに、机の上にさやを広げて豆をむく。さやを割ったときの青い匂いだとか、行儀よく並んでいる豆の姿を見て、祖母のお手伝いをしていた子どもの頃の記憶がふわあっとよみがえる。冷凍やパック売りのグリーンピースでも出来る料理だけれど、旬のさや付きを使うからこそ、思い出せたおままごと気分でお料理の準備をしていたあの頃の自分を含めて、特別な一品となった。

冷凍ものでも十分美味しいだろうけれど、一度はさや付きの味を知ってほしいな。本当に美味しいから。豆ご飯よりもパスタと合わせるほうが手軽だし、生ハムも入ってこくが出ているので、食べる人を選ばないだろうかと。その他スパゲティの茹で上がりと、グリーンピースの仕上がりの足並みを揃えるのが少し難しいかもしれないけれど、お店ではなかなか食べられない家庭ならではの素朴だけれど、だからこそ贅沢な味。

グリーンピースのスパゲテ^

料理日記