300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

落合務シェフのレシピ 番外編

[10-extra]落合務シェフのレシピより番外編「新鮮なウニのスパゲティ」

お給与も無事にいただけたOFFの月曜日は、このblogを始めたからこそ挑戦できる特別なレシピを再現してみた。先週紹介していた『落合務のパーフェクトレシピ』からではなく、『料理王国』2015年9月号に掲載されていたイタリアンの名店「ラ ベット ラ ダオチアイ」人気パスタベスト5の中より不動の1位を誇る「新鮮なウニのスパゲティ」だ。1997年の開店後2〜3年めはランチのオーダーのうち9割はこのスパゲティで、現在も変わらぬ人気の一品。プロ仕様のレシピであるし、普段調理しないウニという高級食材を使うので緊張しながら作る。

主な材料:ウニ、トマト、アンチョビ、白ワイン、生クリームなどが入る。

調理時間:20分ほど

出来上がった料理:トマトの水分を煮てとばし、生クリームを加えて煮詰めている最中に、味見をしただけで、うん。これはおいしい!と唸らされるお味。仕上げに加えたウニの磯の香りが濃厚なトマトクリームにほどよく馴染んで、出来上がりはもううろたえるしかない位に美味。上に添えた芽ネギも見た目、歯ごたえ、ほんのりとしたネギの味がアクセントとなっている。(ただし、芽ネギは入手しにくいので青ネギを刻んだもので代用出来るだろう)

f:id:mutsuki:201609uas

まとめに代えて:料理研究家と異なり店舗を構え、コストのことも考えつつ厨房に立ち、お客さまと顔を会わせ、料理教室も開くスターシェフならではの経験、理論が詰まった一冊。お店ではホールトマトの缶詰を使うが、家庭ではトマトジュースの方がCPに優れていること、オイル系のソースを作るときに加えると失敗無く出来るものや、果てはスパゲティのスマートな食べ方まで落合さんならではのエッセンスがぎゅうっと詰まっている。その他SECONDIの各回でも記したが料理を美味しく作るコツが丁寧に画像や文章で記されているので、この本があればスパゲティだけでなく、肉や魚の焼き方は格段に上手になるだろう。最終回はドルチェを再現するつもりだったが、消費しきれないこと。『落合務のパーフェクトレシピ』を再現してみて、改めてお店で一番人気の品に挑戦してみたくなったこともあり、本書の締めくくりは雑誌からの再現となった。普段には作れないけれど、ご褒美に奮発して作るとふんわり幸せになれる特別なスパゲティを食べられた後は、明日よりインド料理に取り組む予定。

 

週末の友人宅での宴では7品の料理を作った(調理しているとほとんど食べないので実質的に女性2人にしては相当な量)が、どれも喜んで食べてもらえた。わけても嬉しかったのは、自宅で全く料理をしなかった友人が、わたしも料理をしてみようかなと先ほど伝えてきてくれたこと。その場、その時でなくとも、後になってあれが美味しかったから自分もやってみようと思ってもらえたのなら、ひとりの料理愛好家としてわたしが料理を続けていくちからになる。勿論のことだけれど、写真をみて美味しそうだねと言ってもらえたり、実際に作った料理を口にして美味しいといってもらえることが積み重なって、明日に繋がる今がある。

食事の後に音楽好きの友人たちと初めてじっくり聴いたman with a missionの中より、Nirvanasmells like teen spiritを。1991年の名曲が今の日本のバンドにも受け継がれ、若い世代の人たちにも聴いてもらえるのはいいね。


MAN WITH A MISSION - Smells Like Teen Spirit/FLY AGAIN -20130120 Zepp Sapporo- NO MATTER LIVE

<料理日記>