300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

21冊目『ごはんですよ』より最終回はごはんのおとも

[21-6]『ごはんですよ』より最終回はごはんのおとも(p.26~)

なかしましほ著 株)文藝春秋発行、 撮影 広瀬貴子、ブックデザイン 番洋樹、 2011年4月5日第1版発行 2013年10月5日第3版発行

3連休初日、朝の通勤が楽で嬉しくなる日は常備菜を作る。

調理時間:韓国ひじき---ひじきを戻す時間以外で5分強。切り干し大根のアラビアータ---切り干し大根を戻す時間以外で10分以内。

主な材料:ひじき---ひじき、しょうゆ、みりん、砂糖、白ごまなど。アラビアータ---切り干し大根、トマト水煮缶、にんにく、赤とうがらし、しょうゆなど。

調理の流れ:ひじき---もどして水気をきったひじきと調味料を鍋に入れ、しっかり炒りつける。アラビアータ---鍋につぶしたにんにく、トマト、戻して水気をきった切り干し大根を入れて水分が飛ぶまで煮る。

出来上がった料理:韓国風のりの佃煮は大好物のひとつで、のりの代わりにひじきで作るレシピ。甘しょっぱくて、ごはんのお供以外にお酒の肴にもよい。切り干し大根を使ったアラビアータは、(昨年閉店してしまった)カフェで食べてあまりの美味しさにびっくりした料理。なかしましほさんが料理の監修をされたので、基本はこのレシピなのだろうけれど、お店の味には近づけず。次回はもっと固めに戻して、切り干し大根じたいももっと厚切りのにしてみよう。こちらもごはん、ワイン共にあう優秀なおかず。

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切り干し大根とひじき、トマトの水煮缶はストックされているご家庭も多いだろうし、買い物に出かけずともちゃちゃっと出来て、日持ちもするちょっと気の利いたおかずのレシピは重宝する。

まとめに代えてて:お菓子で有名ななかしましほさんがいつも作っていらっしゃる料理のレシピ集。ヴェトナム料理店やオーガニックカフェでの経験がベースとなっていらっしゃるので、「麩じゃが」や「てりやきベジバーガー」といったベジタリアン向きのものや「うどんのフォー」、「バインミー」なども掲載されている。章立ては1)何はなくともお米のごはん、2)あっという間のめん、3)やっぱり大好きなパンと粉もの、4)幸せのひとさじスープでそれぞれ10品前後のレシピが載っている。ここ2年ほどは簡単に出来て美味しいレシピ本が大人気で材料も手順も少なくなっている傾向にあるが、本書はその先駆けか。最大の特徴はあとがきにあるご本人のことばによく出ているので少し長めに引用して終わりとする。〜ひとつだけのごはんは、その食べ物だけに向き合えばいいという潔いところが好きです。そして「栄養も補おう!」と意気込まなくても、また次のごはんで野菜を食べようというくらいの気楽さを持つのが大事かなぁと思います。同時にそれが、家のごはん作りを続けるコツでもあるような気がします。(中略)無理をせずに作る事を楽しんでほしいなと思うのです〜p.95

この3日間をなんとか乗り切れば後は野となれ山となれ!という心境だが、実家で作る料理のために買い出しリストを書き起こさなきゃいけなかった。毎年元日の夜には家族ぐるみのおつきあいがある方々20名近くを招いて宴をするのだが、このために帰省しているんじゃないかと思えるほどにひたすら料理をする。以前はほぼ酒の肴だったのが、お子さんが増えてきたので料理の幅を広げたこともあり毎年献立作りに楽しく悩まされる。どれを口にしたら喜んでもらえるかな?と考えだすと止められなくるので、この楽しみは来週までとっておこう。

早くも年末年始の休暇シーズンに入られた方もいらっしゃるようですが、そうでない方もぬくもりを感じられる時間が流れる週末を。

<ごはん日記>