300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

24冊目『毎日食べたくなる絶品鍋』より3回めは粕鍋

[24-3]『毎日食べたくなる絶品鍋』より3回めは粕鍋(p.80~)

  大庭英子著、 成美堂出版発行、 撮影 石井宏明、ブックデザイン 若山嘉代子 若山美樹、スタイリング 綾部恵美子、 2015年11月20日第1版発行

京都ではこの時分が1年で一番寒いけれど、東京も冷え込む節分の日は酒粕を使った鍋を作る。

調理時間:30分ほど

主な材料:甘口塩鮭、木綿豆腐、大根、にんじん、わけぎ、だし汁、酒粕、みそ

調理の流れ:鍋にだし汁、根菜類を入れ沸騰したら弱火で大根が柔らかくなるまで煮る。塩鮭を加えてさっと煮た後、豆腐を入れて煮る。しばらくたったら混ぜ合わせた酒粕と味噌を溶き入れ、ねぎにさっと火を通す。

出来上がった料理:昨冬は粕汁を幾度ともなく作ったのに、今季初の酒粕を使った粕鍋を「第3章 今夜はどんな味?ーみそ味の鍋ー」より再現する。粕汁を鍋仕立てにしたレシピだが、大豆の美味しさがぐっと引き出されたお豆腐や、大根、人参のそれぞれの甘さと旨味が酒粕特有の酸味によって強調され、みその甘みが全体をほどよく馴染ませている。塩鮭からの染み出た旨味もたっぷりで、身体もぽかぽかと温まるじっくりとおいしいおとな向けのお鍋。

レシピには記されていないが、酒粕はみそと混ぜる前に少量のだし汁を少しずつ加えて柔らかくのばすと、味噌や鍋のだし汁に馴染みやすくなる。味噌も京都の白みそとは言わないまでも、白い系統(例えば麦)のみそを使う方が相性がよいだろう。

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お酒をこよなく愛する身にも関わらず、粕汁がおいしいなぁと感じられるようになったのは、ここ数年のことなので人によって好き嫌いのわかれるお味だろうけれど、酒粕の出回る時期ならではのごちそうで、口の中に余韻がしばらく残るおいしさは格別。ぬるめに燗をした日本酒を飲みながら粕鍋を食べるのが楽しいのも年を重ねられたからだから、年を取るのもよいものだ。

今朝FMからNatalie Imbrugliaの"Torn"が流れて、映画のreality bitsの曲だったよねと懐かしくなったが、記憶が間違ったところで反応したようで、確認したところ映画と曲に数年時差があった。(あの映画のWinona Ryderは今みてもかわいらしいなぁ)何度も繰り返し聴いたサントラから一曲。

2月4日は立春大吉。あっというまに梅が、ついで桜が咲きほころぶ季節がやってくる。年度末決算や受験に加えてインフルエンザが猛威をふるう時期ではあるけれど、もうすぐ春がやってくるんだなとすこしでも穏やかな気持ちの週末を迎えられますように。


Lisa Loeb "Stay (I Missed You)" Music Video

<ごはん日記>