300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

36冊目『ひとり飲みのやせるつまみ』から3回めはレンジ麻婆など

[36-3]『ひとり飲みのやせるつまみ』より3回めはレンジ麻婆など(p.68~)

井原裕子著、 株)世界文化社発行、 デザイン 縄田智子、撮影 西山航、編集 相沢ひろみ、能勢亜希子、 2017年6月20日初版発行

あれれ?8月だというのに随分と涼しい水曜日は、久しぶりの麻婆豆腐で身体を温める。

調理時間:20分以内(但し、電子レンジ不使用の場合)

主な材料:[レンジ麻婆] 木綿豆腐、豚ひき肉、長ネギ、すりおろし生姜、酒、味噌、砂糖、豆板醤、片栗粉など。 [蒸しなすとしば漬けのあえもの] なす、しば漬け、モッツァレラチーズ(ミニサイズ)、オリーブ油、塩、胡椒。

調理の流れ: [あえもの] なすはヘタを落とし、縦半分に切り、蒸す(レシピではレンジ使用)。冷ました後食べやすい大きさに切り分け、一口大に切ったしば漬け、チーズ、調味料を和える。 [麻婆豆腐] 豆腐は角切りにして茹で、水気をきる。長ネギは斜め薄切りにする。フライパンに豚ひき肉を入れて、あまり動かさずにじっくり焼く。全体にかりっと焼き色がついたら、すりおろし生姜、長ネギを加えて香りが立つまで炒め、調味料を入れ混ぜ、炒める。豆腐、水を入れてしばらく煮た後、一旦火を止め、水溶き片栗粉を流し入れ全体をさっと混ぜ合わせてから、再度火にかける。

出来上がった料理:高タンパク、低糖質でダイエットの味方お豆腐とビタミンB1が豊富な豚肉を使った主菜に、抗酸化作用のアントシアニンが豊富で、身体を冷やす作用のあるお茄子を使った冷菜の献立。

麻婆豆腐は木綿豆腐150gでおおよそ350~400kal。ついついご飯が進む中華の定番料理だが、その欲望を無理なく抑えられるくらいにあっさりとした味付け。カレーではないが、麻婆豆腐も飲み物のようにつるんと食べられるため瞬く間に平らげがちだが、副菜の茄子の和え物を箸休めにすることでゆっくりと食事が出来、満腹感を得られる。

柔らかく蒸しあがった茄子にパリポリした食感と酸味のあるしば漬けを和え、オリーブ油と塩で味を整えたところに、むにゅっとした歯ごたえと甘みがあるミニ・モッツァレラチーズ(生タイプ)を足すと、とても面白い味と食感のハーモニーが生まれて、これだけでワインでも日本酒でも進みそう。いや、日本酒は糖質が多いので控えめにと本書中にあるので、焼酎、ウィスキーのハイボールに合わせて!(笑)

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出来上がり写真にあるお茄子の紫色の鮮やかさに魅せられて作ったレシピだが、蒸す時間が長かったため、色が変色してしまった。電子レンジを使う方が失敗なく美しく仕上がるだろう。

付録:麻婆豆腐を作る際に多めに炒めた肉味噌を使って、なんちゃって担々麺を作れる。フライパンで肉味噌、練りゴマ、酢、鶏ガラスープ(顆粒)少々、水を入れて再加熱した後、豆乳を加えさっと煮る(火を加えすぎると分離するため)。茹でた中華麺に汁をあえ、ベビーリーフなどの緑野菜を飾る。

夏は練りゴマを豆乳で溶いた汁に醤油少々加え混ぜ、肉味噌を添えた冷やし担々麺の方が喉を通りやすいか。

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午前中に身内から取り乱した様子の電話が入り、気を張り詰めた一日を過ごす。何事も無く過ぎ行く、普段通りの時間がいかに貴重なものなのか、久しぶりに実感する。人生は短い。いつかとか、今度とか言って先延ばしにしているのは勿体無いかもしれない。

先日読み終わった覆面作家ボストン・テランの『その犬の歩むところ』(文春文庫)がしみじみと良かった。アメリカを舞台とした一匹の犬をめぐる物語で、全てが叶う訳では無いが、信じ続けることの強さがテランらしい言葉で描かれている。

 忘れてはいけない。この世にはお前のことを心配している友がいることを

 

その犬の歩むところ (文春文庫)

その犬の歩むところ (文春文庫)

 

 

<ごはん日記>