300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

38冊目『あえ麺100』、『らくつまみ100』から3回めはかんたんルーロー麺など

[38-3]『あえ麺100』、『らくつまみ100』より3回めはかんたんルーロー麺(あえ麺〜p.44~)、大豆とひじきの玉ねぎドレッシング(つまみp.18~)、豆苗とじゃこ豆板醤あえ(つまみp.32~)

1:『あえ麺100』堤人美、夏井景子著、 株)主婦と生活社発行、ブックデザイン 小林沙織、撮影 東木村拓、スタイリング 大畑純子、編集 足立昭子、 2017年7月21日初版発行

2:『らくつまみ100』ワタナベマキ著、株)主婦と生活社発行、アートディレクション・デザイン 柳田尚美、撮影 木村拓、スタイリング 大畑純子編集 足立昭子、 2017年6月2日初版発行 

暑さは戻ってきたものの日暮れはどんどん早くなってきており、寂くなる木曜は台湾風の料理を。

調理時間:40分以内

主な材料:[あえ麺] 豚肩ロースブロック(角切りにする)、みじん切り長ネギ、千切り生姜、砂糖、酒、醤油、オイスターソース、半熟ゆで卵、五香粉、中華生麺(細縮れ)など [大豆] ゆで大豆、芽ひじき、香菜、すりおろし玉ねぎ、酢、ナンプラー、七味唐辛子など [豆苗] 豆苗、ちりめんじゃこ、豆板醤、紹興酒など

調理の流れ:[大豆] 水につけ戻したひじきは熱湯で茹で、水気をきり、熱いうちに合わせ調味料とおろし玉ねぎを入れたボウルに加え混ぜて暫く浸す。食べる直前に香菜を和える。 [あえ麺] 油を熱したフライパンで長ネギを炒め、柔らかくなったら端に退避させて、塩胡椒をした豚肉、砂糖を入れて香ばしく色づくまで炒りつける。生姜を入れてさっと炒めた後、酒を加えて一煮立ちさせ醤油、水を注ぎ入れしばらく煮る。途中でオイスターソース、ゆで卵を入れ、仕上げに五香粉をふりかけ、茹でて冷水で締めた後器に盛る直前に熱湯をかけて温めた中華麺の上にのせる。 [豆苗] ごま油を熱したフライパンにちりめんじゃこと豆板醤を炒め、豆板醤がより赤くなったら紹興酒を注ぎ一煮立ちさせる。豆苗を加えて蓋をしてさっと蒸す。

出来上がった料理:「ボリュームたっぷり!のっけあえ麺」から本書の中では手間のかかるレシピの一つだが、それだけの価値はある絶品ルーロー麺を再現した。これは麺だけでなくて、普通ののっけご飯でも美味。レシピには記されていないが、手元にあるようなら砂糖はザラメ糖をお酒は紹興酒を使うとグッと本格的な味になる。うん。これは美味しい。

「あえるだけ」から作った大豆とひじきの玉ねぎドレッシングは、ひじきの少し癖のある香りにさらに一癖あるナンプラーの香りを重ねると、瞬間的にモワッと強烈な香りが立ち上るが時間を置くと玉ねぎと酢が中和してくれてほぼ消える。大豆、ひじきと香菜をまとめるのはすりおろし玉ねぎ。食べていてもほとんど気がつかないが絶対に必要な存在。玉ねぎって素晴らしい。豆苗の蒸し煮は、香ばしいおじゃことほんの少しピリッと刺激的な豆板醤の風味が食欲をそそる。栄養価が高くお財布にも優しいお野菜なので豆苗のレシピは色々集めたく、これならお酒の肴にもなるので重宝しそうだ。

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このメニューならビールか紹興酒が似合う。最近台湾でも高級店に入ると紹興酒は置いていないところが増えたそうだが、中華を食べる時はやはり飲みたくなる。

 

本を読むのは読んでいるが、このところ寝るのも惜しいほどにのめり込めず。やることが山積していても、活字の海に潜ることはご飯を食べることのようにわたしにとっては必要なので、最近は短めの作品を選んでいる。『ようこそ、自由の森の学食へ』(山本謙治監修、岩田ユキ漫画、早川書房)は、ハマケンや星野源の出身校である自由の森学園の食堂を舞台にした漫画。熱い気質でつい空回りしがちな新米管理栄養士の中垣さんを主人公として、生徒、食のプロとして食堂で働く人たちの世界が描かれているのだが、栄養について、食についての知識も盛り込まれている。主人公の突っ走りっぷりが青々しくて、だから読者にぐっと響いてくる。自分の弱さをどれだけ愛せるか。強いばかりでなくて、弱さがあるから人間なのだから、恥じることなく、これも人と違う長所だと受け入れられるといいね。少しばかり時間がかかったり、回り道をしてでも。

ようこそ、自由の森の学食へ

ようこそ、自由の森の学食へ

 

<ごはん日記>