300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

40冊目『SAMURAIレシピ』から最終回は鶏鍋

[40-7]『SAMURAIレシピ』より最終回は鶏鍋(p.48~)

副島モウ著、 株)グラフィック発行、 アートディレクション&デザイン 相馬章宏、撮影 加藤新作、栄養計算 株)東洋システムサイエンス、スタイリング協力 cocochi、企画・編集 小池洋子、 2014年7月25日初版発行

引き続き心地よく空が高い火曜は簡単に作れるコク旨鍋を。

調理時間:15分以内(鶏肉の下準備が整っているとして)

主な材料:一口大に切った茹で鶏もも肉、ざく切り白菜、ざく切り春菊、薄切にんじん、椎茸、ニラ、薄切にんにく、スープ、ポン酢など

調理の流れ:土鍋にスープ、水、にんにく、にんじん、白菜の白い部分を入れ沸騰させてから残りの野菜を入れ、柔らかくなるまで煮る。鶏肉を入れ温める。

出来上がった料理:「main dish」より15分で出来る240kcal、net carbs 5.7gの鳥鍋を再現した。出汁の一部になるニンニクを含めて6種類の野菜をたっぷりと食べられて、このカロリー!

顆粒鶏ガラスープでは出せない自家製スープ(鶏を茹でた後の汁)の澄んだお味を存分に堪能できる鍋。調味料として油は入らないが、鶏皮から出た脂に薄切りにしたニンニクが全体に深みを持たせてくれるので、ご飯を入れたりおうどんを入れて全ての汁気を胃袋に納めたいと思わせるほど美味。

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炭水化物を食べたい欲はなんとか抑えて、代わりにお豆腐を入れる。うん。おいし!

まとめに代えて:「動物性たんぱく質250g、植物性たんぱく質と野菜を250g!これを1日に8食。2時間半おきに」とは、映画撮影のために来日したヒュー・ジャックマンから著者・副島さん(撮影時のヒュー専属シェフ)に依頼されたこと。それだけの回数の食事を連日作る上で、大活躍した茹で鶏肉と豆を主材とした料理本が本書。

メイン、サラダなどがそれぞれ5、10、15と20分の調理時間ごとに記されている。「ヒュー・ジャックマンが食したレシピ」では1人前全卵3個と卵白4個分!を使ったプロテインスクランブルエッグやチキンとオートミールのハンバーグなど3品。「main dish」はチャイニーズチキン(10分)、鶏肉のレモングラス蒸し(15分)、チキン麩ナゲット(20分)など28品。「salad」では鶏ハムのシーザーサラダ(10分)、鶏肉とキャベツの梅肉ホットサラダ(15分)、アジアンサラダ(20分)など12品。「samurai style appetizer」ではスプラウトと豆腐の和え物(5分)、ひよこ豆とひじきのサラダ(10分)、キヌアとにんじんのサラダ(15分)など4品。「soup」ではトムカーガイや豆腐のチゲ(20分)など7品。

週に一回準備する茹で鶏とそのスープに、茹でて冷凍保存するレンズ豆の作り方、使う基本調味料、砂糖、酢、薄力粉、油についても写真付きで解説されている。

body makeの5つのルールとしては、1)高タンパク・低脂肪の食材にこだわる、2)植物繊維を摂る、3)夜は低糖質の食事を、4)カラダが老けない調理方法を選ぶ、5)食べる順番に気をつけることがあげられている。

茹で鶏は和風出汁をとるよりも楽なのに、非常に使い勝手の良いスープまで取れるため作り置きが苦手なわたしでも、これまで幾度となく助けられてきた。生の肉は消費期限が気になるけれど、火が通っていると明後日でも、明々後日でも使って良いんだと随分と気が楽になるし、冷凍保存も可能なので、電子レンジをお持ちなら更に手軽に扱える。

鶏肉が好きだったり、時短で美味しいものを健康的に食べたいかたにはぜひぜひ手にとって読んでもらいたい一冊。入手しやすい食材を組み合わせて、簡単に素早く作れるようよく考えられたレシピが満載で、スタイリングも美しいので見ているだけでも満足できる。

 

ダイエット中に役立てばと思い、かねてより使っていた料理本を取り上げたのだが、samuraiレシピの料理を食べながらジムに通い始めたらみるみるうちに腕に筋肉がついた。食べた物にここまで身体が反応するとは!体質によるだろうが、予想外の効きの早さに驚かされる。

<ごはん日記>