300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

42冊目『10文字の魔法でプロの味』から2回はナポリタン

[42-2]『10文字の魔法でプロの味』より2回めはナポリタン(p.125~)

さわけん著、 株)主婦の友社発行、 デザイン FLY、撮影 横田裕美子、スタイリング 鈴木尋巳、編集 辻岡直美、 2014年12月10日初版発行

朝の挨拶が「寒くなりましたねぇ」になった木曜はみんなが大好きな洋食を。

調理時間:25分ほど 

主な材料:スパゲティ(1.8mm)、1cm幅に切ったベーコン、薄切り玉ねぎ、1cm幅に切ったピーマン、薄切りマッシュルーム、すりおろしニンニク、ケチャップ、ウスターソース、オリーブ油、粉チーズなど

調理の流れ:鍋にお湯を沸かし、大きめの泡が下から上がってくるようになったら塩を加えスパゲティを入れて手早くお湯に沈める。グラグラと沸騰したら火を止めてしばらく放置する(正確な時間はレシピ本文に掲載)。この間に野菜とベーコンを準備するが、マッシュルームは変色しやすいので最後に切る(炒めるので変色は気にならないけれど(笑))。鍋の中のスパゲティの硬さを確かめてから、再び沸騰させた後、弱火に落としながら茹でたら、ざるにあげオイルを絡ませる。

オイルを入れたフライパンを火にかけニンニクの香りが出るまで炒めたらベーコンを入れて脂を出し、玉ねぎを加えクッタリと柔らかくなるまで炒める。マッシュルーム、ピーマンを加え混ぜ、全体に油が回ったらスパゲティを入れゆっくりと炒める。最後にトマトケチャップ、ソースを加え、塩胡椒で味を整える。器に盛りチーズを散らす。

出来上がった料理:「第6章 おなか大満足、ごはん・めん・粉メニュー10 」より2度茹でで、むっちりナポリタンを再現した。

太めのスパゲティにゆっくりと火を入れ、かつ2度茹ですることで麺そのものむっちりとした食感と味を楽しめるようになっている。ナポリタンにはもっと赤みを!という意見もあろうが、その場合はトマトペーストを加えるか、玉ねぎと同じタイミングでミニトマトを数個入れて炒めよう。

ベーコンの旨味と玉ねぎの甘みがむちむちの麺に絡まってそれだけでも美味しいところにピーマンのしゃっきりした食感を足して仕上げにこれでもか!とチーズをふりかけて食べる日本人のソウルフード。どこのメーカーのケチャップとウスターソースを使うかによるが、甘みよりもすっきりとした後味が強い大人好みのナポリタンなので、多めに作ったはずなのにあるだけ全部食べてしまいたくなる危険なお味。もうちょっとだけとフライパンからお皿に取り分けて食すも、も、もう一回だけと繰り返してしまう無限ナポリタン。これはおいしい。

f:id:mutsuki:201710ns

 日本で生まれたナポリタンスパゲティは、細めの麺が好きな人がいたり、甘みの具合も結構好みが分かれる。お店で食べるのなら断然生まれ育った京都のINODA COFFEEのむっちり太めのイタリアン(いわゆるナポリタン)。

 

今年のノーベル文学賞がKazuo ISHIGURO氏に決まった。イギリスに住んでいた頃から好きでペーパーバックでも読んでいた作家なので、非常に嬉しい。小説、特に翻訳物はなかなか読まないという人にオススメするのなら映画「日の名残り」(邦題。原題では"the remains of the day”)。マナーハウスの執事を演じたアンソニー・ホプキンスがそれはもう素晴らしくて、封切られたときにロンドンで観たきりだが、近いうちにもう一度レンタルで借りて見返したらあの頃とは違う、歳を重ねた今ならではの解釈ができると期待させる深みがある。英国ならではの空気感が随所に流れていて、日本のそれともどことなく近いところがあり理解しやすいのではないかと。

<ごはん日記>