300と数十日の食卓

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43冊目『おうちで美味しい韓国ごはん』から初回はキムチチム

[43-1]『おうちでおいしい韓国ごはん』より初回はキムチチム(p.60)

重信初江著、 株)主婦の友社発行、 デザイン 釜内由紀江、清水圭、撮影 土屋哲朗、山田洋二、佐山裕子、スタイリング 二野宮友紀子、坂上嘉代、編集 町野慶美、 2017年8月31日初版発行

予想通り気温ががくんと下がった金曜は、これから食べたくなる韓国料理を。

調理時間:1時間ほど(豚肉の血抜き時間を含め)

主な材料:白菜キムチ(あれば古漬け、かつ株のまま)、豚スペアリブ、水、酒、醤油。

調理の流れ:スペアリブをたっぷりの水につけて血抜きをした後水気をきる。フライパンにスペアリブ、調味料を注ぎ、肉の上にキムチを覆い被せる。蓋をしてコトコト煮込む。株のままのキムチを使った場合は、皿に盛る前にキッチンバサミなどでキムチを食べやすい大きさに切る。

出来上がった料理:「第2章 韓国料理が毎日のメインディッシュに!ごはんがすすむ!肉&魚のおかず」より、発酵が進み酸っぱくなったキムチと豚肉を一緒に煮込むだけで出来上がるどっしりした旨みが漂う料理を再現した。

豚スペアリブを水につけて血抜きするのは初めてだったが、30分ほどおくと底がうっすらピンク色になるほど血が流れ出て、(恐らく吸水することで)肉もびっくりするほど柔らかくなる。調べてみると、この下処理は韓国ならではのものだそう。

さて、下処理や煮込み時間は少しばかりかかるけれども、私にとっては数ある常備食材のひとつがキムチで、うっかり使い切れずに残っていたものを極うま料理に化けさせることが出来るとてもありがたいお料理。コトコト煮込んでいる時の香りだけでお腹が空いてくるし、出来上がったものを口に含むと最初はキムチの酸味が強く感じられるが、後になってスペアリブの濃厚な旨みと入り混じって、強烈な美味しさが広がる。

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これはごはんがすすむ。残ったたれに冷凍うどんを入れてさっと煮ても美味しそう。

 

ご近所さんの庭に植わっている金木犀が香る季節。この香りを吸い込むと、幼稚園〜小学生くらいまで週末になると預けられていた母の実家が鮮明に思い出され、あの頃は金木犀の香りのガム(ロッテのeve)も売られていたっけな。金色の紙パッケージも好きだったとあれこれ記憶が連鎖的に繋がっていく。思春期になるまで、よその家にいるとここは私の場所じゃないという感覚が不意に強く湧き上がってきて、そんな違和感を感じる自分を持て余すことが多かったのだが、あれはなんだったのだろうと考えながら朝の街を散歩していたら、久しぶりにあの感覚に襲われた。ここじゃない、どこか。子どもの頃と違って今感じる違和感は、自分の中でまとめる、区切る時期がそろそろきた、諦めきれずにずっと追い続けたものは身の丈にあっていないものだとようやくわかり、次に挑戦しようと振り切れたから生まれたもの。動き出す前にと(来月も旅に出る予定だが)今月の旅行を2件アレンジしたので、来週頭の1〜2日間ほどblogは休みます。

急に寒くなったものの、秋はどのくらい残っているんだろう?と首を傾げたくなる今年の10月。こころもからだもよろこぶ休日になりますように。

<ごはん日記>