300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

6冊目『小林カツ代の料理のコツ』よりポークチャップ

[6-1]『小林カツ代の料理のコツ』よりポークチャップ(p.19~)

小林カツ代 著、株)PHPエディターズ・グループ 発行 撮影 添田明也、料理監修・制作 本田明子、中島さなえ 2016年7月5日第1版第1刷発行

2004年2月に講談社+α文庫より発刊されたものから抜粋、写真とレシピを加えて再編集など今の時代にあわせて手を加えられたもの。ご健在の時に小林カツ代先生のレシピは随分作ってきたけれど、このところ彼女のレシピを見ていなかったなぁ。新刊本である本書を読んでいるうちにどうしても食べたくなった品があったので再現していく。

一品目は「ポークチャップ」

本文中に「骨付きロースは(中略)手に入らなかったら(手に入らないことの方が多いけれど)肩ロースの切り身で作ってみるのが同じくらいにうまい」という文章にときめく。230冊もの料理本を呈した料理研究家(あるいはカツ代スタジオの面々)をして、素直に「うまい」と言わせる一品で、子どもの頃には食べていたけれど気がつくと(少なくとも私の周り)では消えていた家庭料理。

ごくごく普通の家庭料理なので特別な素材は要らない。あえてあげるとマッシュルーム(スライス)だけれど、今はほとんどのスーパーやコンビニに少量タイプの袋入りが置いてあるから便利。

煮詰めたケチャップとウスターソース等で和えた肩ロースの、余所行きではない家庭のほっこりとした味がとても美味しい。わたし自身久々に食べたのだが、なぜ、今この味が消えかかっているんだろうと不思議に感じるほどに気に入る。昭和の味のつけ添えはクレソン、トマトに粉ふき芋。

3連休は深刻な人手不足により働き通しなのに、昨夜は何年かぶりにライブハウスで京都産の王道rock & rollを堪能してきたので、疲れを通り越してハイテンションでワインを飲みながらほぉおっと一息つく海の日の夕べ。

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<料理日記>