300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

30冊目『小林カツ代のおべんとう決まった!』から2回めはきじ焼き丼べんとう

[30-2]『小林カツ代のおべんとう決まった!』より2回めはきじ焼き丼べんとう(p.20~)

 小林カツ代著、講談社発行、 撮影 青砥茂樹、スタイリング 坂井則夫 川崎万里子、アートディレクション 長友啓典、デザイン 加藤茂樹+K2、  1998年4月1日初版発行 2016年6月10日第25刷発行

朝の散歩は長袖Tシャツ一枚でも汗をかくほど暑くなってきた月曜。今週もおいしいお弁当を。

調理時間:15分ほど

主な材料:(主菜 きじ焼き丼・しし唐と椎茸のソテー)もも肉、しし唐、生しいたけ、ご飯 (副菜①れんこんのごまあえ) れんこん、薄口しょう油、すりごま (副菜②市販の煮豆にひと手間) 市販の甘煮の豆

調理の流れ:(主菜) 鶏肉の脂肪を切り除く。椎茸の石づきを切り、手で割く。調味料はボウルに入れ混ぜ合わせておく。フライパンに鶏肉の皮目を下にして入れしっかりした焼き色がつくまで焼けたら裏返して、空きスペースにしし唐、しいたけを加え蓋をして焼く。焼き上がった鶏肉、野菜は調味料のボウルに入れて味をしみ込ませる。粗熱が取れたら鶏肉を切りわけ、タレを少しかけたご飯の上にのせる。 (副菜①) 皮をむき薄いいちょう切りにした蓮根を鍋に入れ、ひたひたの水を注ぎ、茹でる。程よく火が入ったら水気を切って味を付け、すりごまで和える。 (副菜②) 鍋に煮豆、ひたひたの水を加えて加熱し、一煮立ちさせたらざるにあげ水気をきる。

出来上がった料理:「肉がメインのおべんとう」からパリっとこんがり焼いたアツアツの鶏肉を甘辛いタレに漬込むことで鶏肉のよいお出汁がじんわり染み出て、野菜、ごはんもとても美味しく食べられるお弁当を再現した。

鶏肉を焼いているフライパンの空きスペースで野菜2種類も焼き上がるし、蓮根の皮むき、薄切りにするのは少し面倒かもしれないけれど、にんじんを千切りに比べると格段に楽。しゃっきりした食感の副菜はお弁当の大事な構成要員なので、鶏肉の皮目を焼いている間にささっとやってしまおう。そうそうこのレシピは焼きたての鶏肉をタレにつけることで早く冷ますことが出来るのもよく考えられているなぁと感心させられる。

市販の甘すぎる煮豆は、一度水で煮ることでよい加減になるし、お子さんにとっては箸でつまみにくいのでフォークで少し潰すと良いというポイントまで記されている煮豆もあっという間に出来てしまうが、朝時間が心配なら前夜に作っておけばよい。

甘辛いタレが美味しい鶏肉には酢のきいた副菜もあうかな?と考えたが、ほんのりしょう油ベース、たっぷりのすりごまで和えた蓮根の素朴な甘さが口直しによい。煮豆のほくほくした甘さもくどくなくて懐かしい美味しさ。年代を問わずにずっと愛されるお弁当はこういうものなのだなぁ。

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このお弁当も好きでかつてよく作っていた。副菜まで完全に再現していた訳ではなくてきじ焼きとしし唐、椎茸まで焼いて、残りは実家の常備菜を詰めていたけれど。

日曜、いつもの音楽ともだちが池袋で遊んでいるというので、仕事あがりに飲みにかけつける。まぁそれはもうすごい人ごみで、街をてくてく歩くのはすぐ諦めて焼きトン屋さんに避難する。京都ではほとんど見かけない焼きトン(串焼き豚)を食べながら、名物の酎ハイ(一杯350円!)をくいくい飲み、音楽や所謂女子会的な話で盛り上がっている中、ふと見渡すと店内のほとんどが男性客。カウンターで新聞片手に飲んでいるおじさんや、常連らしき人たちがそれぞれの日曜の夕暮れ時を楽しんでいる。東京に住んでいても観劇以外ではほぼ来ない街、池袋の楽しみ方がすこしわかったような気がした。

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<ごはん日記>