300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

41冊目『がんばりすぎないごはん』から最終回はたことのりのワイン蒸しなど

[41-7]『がんばりすぎないごはん』より最終回はたことのりのワイン蒸し(p.44)、にんじんと紫キャベツのレモン風味炒め(p.43)、ひよこ豆とごぼうのきんぴら(p.82)

近藤幸子著、 株)主婦と生活社発行、 デザイン 塙美奈、撮影 福尾美雪、調理アシスタント 田中恵美、編集 小田真一、 2017年9月11日初版発行

晴れて気温が上がったけれど、これからぐんと冷えるらしい火曜はワインのお供を。

調理時間:15分ほど 

主な材料:[にんじんと紫キャベツのレモン風味炒め] 千切りにんじん、千切り紫キャベツ、みじん切りにんにく、薄切りベーコン、みじん切りパセリ、レモン汁、塩。 [ひよこ豆とごぼうのきんぴら] 水煮ひよこ豆、乱切りごぼう、黒酢、醤油、みりん、砂糖、オリーブ油など。 [たことのりのワイン蒸し]  食べやすい大きさに切った茹でたこ、食べやすい大きさに切った長ネギ、ちぎった焼き海苔、薄切りにんにく、オリーブ油、白ワイン、醤油、水など。

調理の流れ:[にんじん] フライパンにベーコンを入れ焼き色がつくまで炒めたら、にんにくとにんじんを加えさっと炒め、紫キャベツを入れ全体がしんなりと柔らかくなるまで炒める。最後にレモン汁と塩を加える。(レシピ外:早く仕上げたい場合は、千切りしたにんじんに塩をひとつまみ混ぜ合わせておく) [ひよこ豆] 熱したフライパンにオリーブ油、にんにくを入れ香りがたったらごぼうを入れて油を絡め、ひよこ豆と調味料を加え汁気が無くなるまで炒め煮にする。お好みで最後に七味唐辛子をふる。 [たこ]  オリーブ油を入れた鍋ににんにくを入れて熱し、香りがたったらねぎを入れて焼き色がつくまで炒め、たこと白ワインを加えさっと加熱した後、他の調味料を注ぎ蒸し煮にする。

出来上がった料理:「食材の組み合わせだけで」より、にんじんと紫キャベツのレモン風味炒めとたことのりのワイン蒸し、「野菜料理はあるだけでありがたい」よりひよこ豆とごぼうのきんぴらを再現した。いくつもフライパンを持っている訳では無いので、まずは塩レモン風味のにんじんと紫キャベツの炒め物を作り、その後さっと表面をキッチンペーパーで拭ってきんぴらを作った。

にんじんの炒めものは、ベーコンの脂だけで炒めたのに全体にツヤっとして、旨味が行き届いている。ベーコン味で炒めることでにんじんそのものの甘みが口の中にふんわり漂い、加熱しているので口当たりが優しいので、年齢を問わずに楽しめる一品。

ひよこ豆のきんぴらは戻し汁を少し入れたせいでなかなか水気が飛ばなかったが、出来上がってしばらく経ち、冷めてくると表面にぽってりとした艶が出て、ほくほくした食感とお醤油ベースの甘じょっぱいお味がお酒のさかなにぴったり。上のにんじんの炒めものと同じく、冷めても変わらずに美味しいお料理は、作る側にも飲む側にもとっても嬉しい。

メインのたことのりのワイン蒸しは、味見をした時からこれは…と感じたものの、食卓に並べてじっくり味わうと、やばい!なんで一人でこれを食べてるの!と叫びたくなるほど美味しい。にんにくのこくと、白ネギのとろんとした甘み、全部の旨味を含んだのりのソースがさっと火を入れてぷっくらとしたたこに絡まって、口に運ぶごとに悶絶もののお味。食べ残したら、(辛いのが好きな人は赤唐辛子を加えて)パスタで和えても間違いなく美味しい。

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まとめに代えて:大切な家族とともに「丁寧に暮す」ことが理想だったが、育児、共働きの環境では、現実的ではないことに気づき、著者、近藤幸子さんの経験と知恵が詰まった手早くできる前向きな、がんばりすぎない料理が生み出された。

章立てとしては「第1章 がんばりすぎない20のレシピ」、「第2章 食材の組み合わせだけで」、「第3章 鍋とオーブン、おまかせ料理」、「第4章 野菜料理はあるだけでありがたい」、「第5章 お助け麺とお助けご飯」、「第6章 3つの魔法の調味料」、「第7章 具沢山のスープ」で基本的には2人分のレシピ。

料理研究家としての料理の美学に支えられたあっという間に出来て美味しいお皿が満載で、どれを作ろうか、何を紹介しようか正直目移りした本。本書に写真で登場するお嬢さんお二人は10歳と4歳なので、小さなお子さんの居るご家庭では特に使い勝手が良い本ではないだろうか。もちろん、おつまみに最適なものや、ビシッとしたエスニック系、面白い材料の取り合わせの料理もきちんと押さえてある。ここで取り上げる料理本も40冊を超え、次はどうしようと考えることが多くなってきたが(笑)、この本はすぐに決めたほどに気に入っている。

*最終回の「まとめに代えて」がいつも冗長になってしまうので、今回は実験的に短くした。

 

本日は、Hi-STANDARDの18年ぶりの新譜"the gift"がフライングゲット出来る日なので、いそいそと渋谷tower recordsへ行ってきた。店頭はお祭り状態だし、かなりの率でお客さんはCDと本日サプライズ発売となった"air jam 2000"のdvdを持ってフロアを眺めている。パンク・キッズのみんな今日はやっぱりテンション上がるよね。私も知恵熱が少し出ているくらいに興奮している。この音源を大切に聴き込んで、これからやってくるレコ発ツアーに備える。11月1日は10-feetの5年ぶりの新譜も発売、そしてツアーも始まるので、Oh!いそがしだ。

とあるトラブルに巻き込まれて気持ちが下降気味だったが、落ちてる場合じゃない!と新譜に励まされる。なんでそうなったのか原因を客観的に探りながら、今すぐには解決しない問題だけれど、きちんと対処できるよう考えよう。大丈夫。うん。きっとなんとかなる。

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<ごはん日記>