300と数十日の食卓

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48冊目『〆まで楽しむおつまみ小鍋』から3回めは牛肉とアスパラのトマト鍋

[48-3]『〆まで楽しむおつまみ小鍋』より3回めは牛肉とアスパラのトマト鍋(p.126~)

高橋雅子著、 株)池田書店発行、 デザイン 柳田尚美、撮影 鵜澤昭彦、スタイリング 宮嵜夕霞、 編集・構成 吉原信成、2017年10月30日初版発行 

だんだんと人が少なくなってきたと思いきや、新宿三丁目のデパート地下は大混雑の水曜は冷凍してあった牛肉を使ったお鍋を。

調理時間:25分ほど 

主な材料:牛切り落とし肉、ナンプラー、黒胡椒、グリーンアスパラガス、チェリータイプのモッツァレラチーズ、[煮汁] トマト水煮缶(カットタイプ)、ナンプラー、オレガノなど

調理の流れ:牛肉にナンプラー、黒こしょうを揉み込みしばらく置く。アスパラは鍋の直径の長さに切る。煮汁の材料を混ぜ合わせる。鍋にオイルを入れ、アスパラガスを敷き詰め、牛肉をのせ、煮汁を注ぎ入れ、チーズを散らし、蓋をして煮る。

出来上がった料理:「第4章 ふたをして煮るだけ小鍋」より、たっぷりのトマトでコトコト煮込む鍋を再現した。

アスパラを切るのに包丁を使うのみで、あとは鍋と火にまかせる楽々鍋料理は牛肉が主役だと思いきや、アスパラのあまみをじっくりと堪能できるものだった。アスパラに牛肉をくるっと巻きトマトソースとチーズを絡ませて食べると、口の中でアスパラの旨味がぷわぁっと広がる。お出汁代わりのナンプラーが奥行きのある味を作り出しているし、トロンと溶けたチーズも、モッツアレラチーズ特有の白さが赤に映えて、そして淡白な味が程よいコクを生み、食欲に火をつける。

メインを堪能した後は、美味しい出汁が染み渡ったソースに太めのパスタとオリーブオイルを加えて食す。うきゃっ!と興奮する美味しさ。こうした鍋の〆などでは特にそうだが、お皿に取り分けるのではなく、パスタを加えたお鍋ごと食卓に戻してそこから各々取り分けるのが楽しい。

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火にかける前はこんな感じ。通常サイズのモッツアレラチーズの方が入手しやすいだろうから、本文にも記されている通り、切って使おう。このコロンとした見た目とは異なるが、蓋をして蒸すと下のように溶けるので形状はさほど気にならない。とろけるチーズよりもモッツアレラの牛乳風味の軽やかさが牛肉特有のクセには断然合うので、ここは妥協せずに。

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アスパラが手に入りにくければ、代わりに茄子やエリンギを使っても美味しそう。

 

仕事も一段落したので、紀伊国屋ホールにて上演されている東京ヴォードヴィルショーの『田茂神家の一族』を観に行ってきた。劇団ヴォードヴィルショーのお芝居を観るのも、三谷幸喜作品を観るのも相当に久しぶりなので、今年の芝居納めを楽しみに新宿に向かう。

佐藤B作さん、石倉三郎さん、角野卓造さんに、あめくみちこさんなど錚々たるメンバーでアコーディオンの生演奏にのせた歌あり、キレの良い踊りがあったりでメインのストーリー以外でも楽しめるようになっている。100数名の村での村長候補者合同演説会で転換なしという、ごくシンプルな舞台設定なのに、戯曲と役者さんの力が合わさってグイグイと引き込まれ、自分も村民として立ち会っているかのような錯覚を起こさせる。お芝居からは久しく遠ざかっていたが、やっぱり良いなぁ。

<ごはん日記>