300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

49冊目『このひと皿でパーフェクト、パワーサラダ』から3回めはボイルドビーフとせん切り野菜のサラダ

[49-3]『このひと皿でパーフェクト、パワーサラダ』より3回めはボイルドビーフとせん切り野菜のサラダ(p.36~)

坂田阿希子著、 学)文化出版局発行、 デザイン 湯浅哲也、撮影 邑口京一郎、スタイリング 久保原恵理、 編集 松原京子、浅井香織、2017年6月5日初版発行 

早朝の冷え込みが厳しくて、夕方は街行く人影もまばらな金曜はせっせと包丁を動かすサラダを。

調理時間:2時間ほど(牛すじ肉を茹でる時間を含め) 

主な材料:牛スネ肉(ブロック)、青ネギの青い部分、生姜、じゃがいも、千切りにしたセロリ、細切りにしたセロリの葉、薄切りにした紫玉ねぎ、輪切りにしたキンカン、ローストした松の実 [ドレッシング] すりおろしニンニク、酢、ごま油、塩、胡椒、醤油など

調理の流れ:鍋に肉、青ネギ、薄切りにした生姜、塩少々と水をひたひたになるまで注ぎ、一時間茹でる。一時間経ったらそのままの状態で肉を冷ます。じゃがいもは皮をむき、スライサーで薄く切ってから、包丁で千切りにする。水に晒し、熱湯でさっと茹でた後、冷水でぬめりをとる。牛肉が冷めたら手で食べやすい大きさにほぐし、じゃがいも、セロリ、紫玉ねぎ、キンカン、ニンニクと共にボウルに入れる。調味料を加え、手でよく和え、器にもり、セロリの葉、松の実を散らせる。

出来上がった料理:時間はかかるもののすじ肉は火にかけておくだけだが、野菜を千切りにする手間がかかるので敬遠されがちなのもわかるが、さっと火を通したジャガイモのしゃっきりした食感と甘みはなんとも言えず美味しいので、時間のあるときに一度はお試しいただきたいレシピ。

かつてイヴェントのお手伝いで太すぎるとシェフに怒られつつ、ジャガイモの千切りを作ったほろ苦い思い出も、今では笑えるエピソード。

キンカンの橙色と、紫玉ねぎ、セロリの青みがジャガイモのうっすら透き通った白に映えて、見目麗しい。一口食べるとスネ肉の肉肉しいお味が、噛めば噛むほど美味しくて、それを引き立てるのが千切りにした野菜。ここまで細く千切りしたことはかつてないほどのセロリがお肉特有の臭みを取って、かつ香り高く、玉ねぎとジャガイモの程よいシャリっとした食感も、サラダというよりもそれ以上の一品を食していると感じさせてくれる。松の実の香ばしさもよし。

ドレッシングの味付けもお肉やジャガイモの味を引き立てるなら、ほんのりとしたゴマの香りと塩分を補うくらいがちょうど良い。絶妙のバランス。

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スネ肉は入手しにくいかなぁ。その場合はさっと茹でた細切れ肉を、熱いうちにドレッシングに漬けることで代用できるかも。スネ肉よりも噛みやすいので歯に自信の無い方でも大丈夫。

 

新潟三条市で起きた列車の立ち往生について書きかけたが、ぽっぽやの親戚が居たこともあり感情が走り過ぎるからやめて、地域によって異なることばの使い方について記す。「ごはん」とくればお茶碗に「よそう」という動詞一択だと思い込んでいたが、地域によって異なるようだ。

よそう:東京、千葉、関西 よそる:東京、千葉以外の関東 盛る:北海道、東北 つぐ:中国、四国、九州 

こういう統計を見ると常々記載されていない地域、今回でいえば沖縄、愛知、静岡、長野、石川、新潟などの方が逆に気になる。重箱の隅を突くような見方なのかもしれないけれど、書かれて居ないことの方に興味が湧く。今さっとネットで調べてみたらごはんを愛知・三重ではお茶碗に「つける」というらしい。面白いな。 

もうしばらく寒波が続くようで、雪国の人は本当に大変だろうと想像するが、身体も、できればこころも温まる休日が訪れますように。

<ごはん日記>