300と数十日の食卓

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55冊目『実用の料理 ごはん』から3回めは懐かしのチキンライスとオムライス

[55-3]『実用の料理 ごはん』から3回めは懐かしのチキンライスとオムライス(p.54~)

高山なおみ著、 株)京阪神エルマガジン社発行、 アートディレクション・デザイン 有山達也、デザイン 中本千春、撮影 齋藤圭吾、スタイリング 高橋みどり、イラスト 牧野伊三夫、編集 赤澤かおり、村瀬彩子、稲盛有紀子 2015年12月1日初版発行 

朝早い時間のぴぃんと張った、そして澄んだ冷たい空気が好き。今年もようやく大好きな冬がやってきた。

調理時間:40分ほど(お米を浸水させる時間は除き)

主な材料:小さな角切りにした鳥もも肉、みじん切りにした玉ねぎ、粗みじん切りにした人参、下処理したグリンピース、トマトジュース、トマトケチャップ、ウスターソース、塩、チキンスープの素(あれば粉末)、サラダ油、バター、ローリエなど。オムライスは卵、サラダ油、バターなど 

調理の流れ:といだ米に調味料、水を加え混ぜ合わせたものを注ぎ、浸水させる。フライパンにサラダ油を入れて熱し、玉ねぎが白から透き通るような色になるまで炒めたら、塩胡椒をした鶏肉、人参、バターを加え、鶏肉の表面が白くなるまでパッと炒める。(グリンピースの処理の仕方は本書を参照のこと)米の上にフライパンの中身、ローリエをのせて炊飯する。蒸らし終わったらグリンピースを加え混ぜ、味を整える。オムライスは、溶きほぐした卵をフライパンに流し入れてすぐに箸でかき混ぜ、半熟になった時点でチキンライスをのせてまく。

出来上がった料理:「第2章 炊き込みごはん」の中の炊き込みごはんいろいろより、子どものころに大好きでよく食べたオムライスを作った。

鶏肉を角切りにするのが難しければ、最近は小さく角切りにしたものが売っているし、精肉コーナーがあるスーパーなどは頼めば切ってもらえることもあるので、ダメ元で聞いてみるのも手。ここさえ乗り切れば、玉ねぎをみじん切りにする分量も多くないし、人参は粗みじんで良いので炊飯器任せ。材料を炒めたときの油分に鶏肉からも脂が染み出て、ストウブのLa Cocotte de GOHAN(鋳物ホーロー鍋)で炊いてもこびりつかず、薄っすらとおいしそうなお焦げが出来るくらい失敗知らずのレシピ。

炊き上がりに蓋を開けた時ふわぁと上がってくるローリエの香りはさりげないけれど、ぐっと食欲をそそるので、出来れば入れて欲しい。無くとも作れはするが、あるとないでは確実に料理の出来が変わるのがこうしたハーブやスパイス。使い慣れていないのであれば、今回のチキンライスのようにシンプルな料理で違いを知ることをオススメする。

トマトジュースの分量が多いので、やや大人向けのさっぱりとした味付けで、ふっくら火の入った鶏肉と一緒に味わうと、スプーンが止まらなくなる。先ずチキンライスを味わってから、卵で巻いてオムライスを作ろう。

レシピ通りにフライパンで半熟状態のふわっとした卵を作ろうとしたが、これが案外難しい。何度か挑戦したものの、うまく出来なかったので、フライパンに卵を流し込んだら、いじらずに加熱し、表面が乾く前にチキンライスをのせるという自分が手慣れたやり方に戻した。

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お好みにより、上にかけるケチャップにはウスターソースを混ぜるのもよし。京都では平安神宮の側に小宝さんだったり、市役所近くにグリルアーロン(残念ながら閉店)というオムライスが有名なお店が結構ある。以前はよく食べに行ったものだが、今はお家で作った味でほっこりが好み。

 

冷めたご飯も美味しく食べられるわたしにとって、温かくないと食べないという人の気持ちはなかなか理解しにくいのだが、おむすびならばお米が冷たかろうが気にせずニコニコ食べられるのではないか。長野県、京都府が多く登場するが日本各地の19名のおにぎりを通じての家族との在り方をインタビュー、写真とともに紹介しているのが『おむすびのにぎりかた』宮本しばに著、野口さとこ撮影、ミシマ社刊行。忙しい時は片手で食べられるし、何より家族が思いを込めてむすんでくれたおにぎりに勝る料理はなかなか無い。具材も地域、家庭によって異なるし、子供の頃に食べ馴染んだ味は忘れがたいものだ。かつておむすびをにぎる仕事をしていたこともあったが、いつまでたっても上手くならず、単純に捉えられがちだが美味しくにぎるのは本当に難しいものだなぁとしみじみ感心した。

クリスマスには全く関係ないのだけれど、ホリデーシーズンに聴きたくなるご機嫌な曲の一つ。(2000年に発表だったなんて、びっくり)


Aqua - Cartoon Heroes

 

<ごはん日記>