300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

47冊目『365日のめざましスープ』から3回めは白菜、しいたけ、中華風のスープ

[47-3]『365日のめざましスープ』より3回めは白菜、しいたけ、中華風のスープ(p.59,136)

有賀薫著、 株)SBクリエイティブ発行、 デザイン 斎藤雄介、撮影 有賀薫、佳川奈央、編集 田上理香子、 2016年3月30日初版発行

いつものスーパーのレジで、「今日は寒いですね!」と挨拶されて相槌を打ったら「いや、でも、今日も薄着ですよね」と突っ込まれて、そういわれるとTシャツにジャケットが定番スタイルだと気が付いた金曜は白いスープで目覚める。

調理時間:10分ほど

主な材料:拍子切りにした白菜、薄切りにした椎茸、鶏のブイヨン、豆乳、水溶き片栗粉、ごま油など。

調理の流れ:野菜を切り、ごま油を熱した鍋でさっと炒め、塩を加えてくるりと一混ぜしてからブイヨンを注ぎくつくつと煮る。豆乳を加えて一煮立ちさせたら一旦火を止めて水溶き片栗粉をまぜ入れ、再度火にかける。(この時もスープを混ぜ続ける)

出来上がった料理:「とろり、さらり、具は自在。四季のクリームスープ」より冬に美味しい白いスープを再現した。

ごま油の香りがふわっと漂い、特別な材料は使っていないのに、一口すするとこれは中華風だと感じられるお味。白菜としいたけという二つの素材に絞って鶏ブイヨンで煮ると野菜の旨味が汁にじんわり染み出して、豆乳がまるく優しく全体を包みこんで、片栗粉でとろんとした濃度をつけると、冬の朝にスープ皿から立ち上る湯気と一緒に体まで温まる。朝から白菜を拍子切りにするのは面倒かもしれないけれど、台所から包丁を使うトントンという音が聞こえてくるのって、引き続いて美味しそうな香りが漂ってくる朝って、とてもしあわせじゃないですか? 

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朝にスープを飲むなら、スプーンを使いながらも器から直接飲めると、さっと食べられて便利。マグカップのように持ち手の付いた器だと深さもあって冷めにくいので、お気に入りのものをぽつぽつと集めるのも楽しそう。

 

今日は夜からしっかりとした雨が降り出した。雨の多い季節に生まれたこともあるし、雨女なこともあって、雨は好き。濡れた夜道に車を走らせ、車体を打つ雨音を聞いたり、水が流れていく窓をぼうっと見ながら車中で誰かを待つ時間が、そういえばとても好きだったなぁ。晩酌が普通になって、とうとう車も手放したし、あの時のような時間を今度いつ過ごせるかはわからないけれど、迎えに行くことを求められるなら、それが誰かの役に立てるのなら、お酒は我慢できる。く、車を買えるだけの余裕が無いのが致命的だけれど(笑)

移動時はマスクをしているにも関わらず、風邪にやられてしまっているが、いそがしい師走だからこそ、笑顔を忘れずに過ごせますように。怒ったり、疲れたりを表情に出すよりも、ちょっとでもにこやかにしていると、周りまで明るくなれるから。そしてそういうこころのゆとりみたいなものは本当の大人の特権だと思うから。素敵な休日を。

<ごはん日記>

 

 

 

47冊目『365日のめざましスープ』から2回めはじゃがいもとキャベツ、焼きソーセージのスープ

[47-2]『365日のめざましスープ』より2回めはじゃがいもとキャベツ、焼きソーセージのスープ(p.46)

有賀薫著、 株)SBクリエイティブ発行、 デザイン 斎藤雄介、撮影 有賀薫、佳川奈央、編集 田上理香子、 2016年3月30日初版発行

真冬並みの寒さが到来したらしい。そこまででもないと高を括っていたらまんまと風邪を引いた水曜は、常備菜で簡単に作れるスープを。

調理時間:10分ほど

主な材料:皮をむいて大きめ一口大に切ったじゃがいも、ざく切りにしたキャベツ、ざく切りにした玉ねぎ、ソーセージ、鶏ブイヨン、粒マスタードなど。

調理の流れ:野菜を切る。油を熱した鍋にソーセージを入れじっくり炒める。美味しそうな焼き色がついたら玉ねぎを入れさっと炒め、じゃがいも、キャベツ、塩、ブイヨンを入れてしばらく煮る。味を整え、器によそい粒マスタードを添える。

出来上がった料理:「どうしておいしいのかな、ごろごろ野菜のスープ」より、しっかり食べ応えがある大きさのじゃがいもが嬉しいスープを再現した。

材料、調理方法ともに斬新なものはないかもしれないけれど、よぉく炒めたソーセージのうま味とキャベツの甘みが鶏ブイヨンに溶け出して、そのスープを吸い込んだじゃがいもがほっくりとおいしいスープ。ポトフみたいだけれども、もっと手間も時間もかからずに作れて、あぁおいしい!と感じられる熱々の汁物を朝に食べられるのはとても幸せ。

主菜がある夜には少し重たいかもしれないので、時間のない朝やひとりお家ごはんが似合う。粒マスタードを添えるとより大人好みのシュッとしたお味に仕上がるので、ぜひお試しあれ。

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写真に撮ると、器の青が強すぎる。実物はとても綺麗なのだけれども。

 

少し前に旅のお土産を実家に送った。すぐにつまめるお菓子などは食卓の上に常備されているので、箱、中身の両方がとても可愛いクッキーもその仲間入り。以下電話での会話:

「送ったクッキー美味しかった?」、「おやつに頂いてるよ。そうそう、姪っ子があの箱カワイイから欲しいって」、「クッキーは気に入ってはった?」、「…いややわ。中身をあげることまで考えが及ばなかった(笑)」

箱が欲しいというのは、中のお菓子が食べたいという気持ちも含んでいるのではなかろうか…。意図を汲んでもらえずかわいそうな姪っ子である。空箱になる前に、その中身を、クッキーをあげて。

<ごはん日記>

 

 

47冊目『365日のめざましスープ』から初回は豚肉と白髪ねぎの雑煮

[47-1]『365日のめざましスープ』より初回は豚肉と白髪ねぎの雑煮(p.67)

有賀薫著、 株)SBクリエイティブ発行、 デザイン 斎藤雄介、撮影 有賀薫、佳川奈央、編集 田上理香子、 2016年3月30日初版発行

朝の空気が冬らしくキリッと締まっていたが、博多や西日本では雪が積もったところもあった火曜は和の汁物を。

調理時間:10分以内(出汁はとってあるものとして)

主な材料:食べやすい大きさに切った豚薄切り肉、長ねぎ、出汁、薄口醤油、餅など。

調理の流れ:長ねぎは白髪ねぎにし、豚肉を切る。餅を焼く。小鍋に出汁を入れ沸騰させたら豚肉を入れて火を通す。塩、醤油を加えて味を整える。器に餅を入れ、豚肉、汁を注ぎ、白髪ねぎをのせる。

出来上がった料理:「お正月じゃなくてもお雑煮食べよう」から豚肉を入れたお雑煮を再現した。

鶏肉や鴨肉ならお正月感があるが、豚肉だと程よくカジュアルで、お雑煮を食べているというイメージからは離れられる。朝に冷えた身体も温まるし、不足している水分も、お腹もこれいっぱいで満たせるこんなお餅入りの汁物、朝ごはんに出ると嬉しいだろうなぁ。自分で作って食べても、ふふふと笑みがこぼれたくらいだから。

お正月に食べるお雑煮は京都なので、男性は頭芋(かしらいも)という朱塗りのお椀からはみ出るほど大きな海老芋の親芋が入り、それを一日一個食べるという風習があり、女性は黒塗りのお椀に普通の大きさの里芋という違いがあるが、メインの具材を別にすると薄切りにした祝い大根、丸もちにどっさりと鰹節を入れた白味噌は同じ。

好みの白味噌はそれぞれあって、山利さん、関東屋さん、しまむらさん辺りがお料理やさんでも愛用されているし、本田味噌さんはご家庭用として人気。年によってお味が微妙に異なるのに気がつけるのも、白味噌を贅沢に使うお雑煮ならでは。京都にいると白味噌は「白味噌」なので、東京で「西京味噌」と当たり前のように称されるのには違和感を覚える。東京などの和食店のメニューを見て西京焼きと記されているのも、いまだに不思議(笑)

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澄まし汁にお肉が入る関東風のお雑煮は、母方の実家で食べるのが楽しみだったっけ。御節の内容も両家では少し違っていたので、お正月料理は地域ごとの食文化が濃く反映されているし、このまま伝統が受け継がれていけば良いなぁとも思う。

 

このところ京都に居る時間が長くなって来ているが、随分変わってしまって、知らない街みたいになってしまった。タクシーの運転手さんに、「それだけ東京に居てはったら、もう東京の人ですなぁ」と言われ、あぁ京都ならではの意地悪を言われてると気が付ける間は、まだ京都人だと思うが(笑)、ともかく、京都らしさをどこまで残せるか、活かしていけるかを、もっときちんと考えないとダメなんじゃないかなぁ。いくら盆地ならではの灼熱の暑さの夏と骨の髄まで響くほどの寒さの冬によって守られて居るとはいえ、帰るたびに変わっていく様子をみるのは正直残念で、鴨川の土手を出町柳から二条くらいまでぽてぽて歩いて、ここは前のままだと安心して東京に帰るのが習慣となっている。

<ごはん日記>

 

 

 

46冊目『staub 「ごはんココット」レシピ』から最終回はシチリア風ミートボールのペンネ

[46-8]『staub 「ごはんココット」レシピ』より最終回はシチリア風ミートボールのペンネ(p.57&59)

若山曜子著、 株)河出書房新社発行、 デザイン福間優子、撮影 新居明子、スタイリング 佐々木カナコ、 2016年10月30日初版発行 

師走になって初めての月曜が始まったが、気がつくと大晦日にワープしていそうな月曜はパスタを。

調理時間:30分以内 

主な材料:ペンネ、合挽き肉、みじん切りにした野菜(玉ねぎ、イタリアンパセリ)、すりおろしたニンニク、卵、パン粉、シナモンパウダー、すりおろしたパルミジャーノ、トマト水煮缶、みじん切りにしたニンニク、赤唐辛子、オリーブ油、スライスアーモンド、イタリアンパセリなど

調理の流れ:ココットにオリーブ油、ニンニクを入れて香りが立つまで炒めたら唐辛子を入れる。トマトを手でつぶしながら加え、ペンネ、水、塩を入れて煮る。青字の材料を混ぜ合わせて粘りが出るまで練り、小さい団子を作る。トマトソースを煮ている鍋にミートボールを入れてさらに煮込む。出来上がりにアーモンド、パセリを散らす。

出来上がった料理:「第2章 ごちそう炊き込みごはん、ワンポットパスタ」より、staubのココット一つで出来上がってしまうパスタを再現した。

ミートボールに混ぜたシナモンの香りにうっとりとして、それだけで身体が温まる感じがするのは焼きリンゴやアップルパイなど冬に美味しい焼き菓子と記憶がつながっているからか。

炒めず生のままミートボールに入れた玉ねぎのしゃりっとした食感がアクセントになっていて、楽しい。ミートボールを丸く仕上げるのは難しいが、煮詰められるのを待っているトマトソースに加えて茹でることで、綺麗なボール状に仕上げられるし、旨味がソースに溶け出して一石二鳥。ペンネを使うことで小さなお鍋でもパスタを茹でられるし、コトコト煮込んだトマトソースにこぶりのミートボールとの相性もすこぶる良し。よく考えられたレシピだなぁと感心しながら、口に運ぶと、アーモンドスライスの歯ざわりとうま味がパスタにぴったりと寄り添って、わわわ!これものすごぉく美味しい!と驚かされる。

今まで試したことのない組み合わせで、絶妙に美味しいものは誰かと共有したくて、だからこれは誰かのために作って、一緒に食べたくなる類のお料理。それぞれの好みがあるから一概に言えないが、今まで作ったことのない料理はみんなの幸せな食卓を作れるよう意見を交わせる機会を作れたりするので、たまに挑戦するのは良いことだと。

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イタリア各地のミートボールレシピを探したところ、このシチリア風はアーモンド、ナポリ風ならレーズンと松の実、フィレンツェ風はほうれん草、プロシュートとパルミジャーノを入れるローマ風と特色があって、どれも美味しそうで探求心をくすぐられる。

まとめに代えて:若山曜子さんと言えば、パリでのル・コルドン・ブルーでのご経験という肩書きが強くて、洋菓子の先生というイメージがあるが、料理本も少なからず出版されている。

今回のla cocotte  de gohan, staubに特化した料理本は、このお鍋を持っていることが前提となるので、作る人、買う人を選ぶ本ではあるが、10年以上炊飯器を持たない生活をしている私がイチオシする炊飯用ホーロー鍋なので、お鍋でご飯を炊いている人には猛烈におすすめしたく、そして購入されたのならこの本も併せて買われるとごはんココット生活をより楽しめる。

「簡単混ぜごはん」、「ごちそう炊き込みごはん、ワンポットパスタ」、「野菜たっぷり煮込み料理」の三つの章立てで、メインは本器具の本領を発揮できる炊き込みごはん。女性に受けそうな野菜のみのレシピや、低カロリーなものも多いので、美味しいご飯をパクパクと食すことができる。材料も手に入りやすいものが多く、出汁の代わりに、ナンプラー、ドライトマト、ワインなどを使うレシピが多い。お菓子作りがバックグラウンドの先生だけあって、野菜などの分量はグラムで記されているので、普段キッチンスケールを使わない方は試してみられると、例えば蓮根50gってこんなものなのかと知ることが出来て、面白いもの。

ココット自体はS(1合用)、 M(2合用)の2つのサイズ展開だが色目は5種類以上あるので、生活スタイルにあった容量、好みの色を選べる。深さがあるので卓上鍋料理には向かないが、スープなどの汁物作りには適している(本書では、汁物の他にシチュー、ロールキャベツ、蒸しものが紹介されている)

最後に若山先生といえば、リゾットをテーマに出された最新刊『フライパンリゾット』(主婦と生活社)で、フライパン一つで手早くできるお米料理およびサラダなどつけそえのお料理を紹介されているので、こちらも併せてオススメする。

 

このところ増えている新幹線での移動時や旅先では、没頭できる長編小説を最初のページからめくるのが楽しみで、自然と読みかけのまま部屋に放置されている本が増えてきた。『女王』連城三紀彦(著)、『罪責の神々』マイク・コナリー(著)など。『未必のマクベス』早瀬耕(著)は、いろんな所に連れて行っているものの、読み始めてかれこれ一月が過ぎるのに未だ読破できず。読みたい本が次々発売されるのは嬉しいが、やらねばならぬリストが列をなす師走には積読本の山が高くなる一方。その中から年始に読む10冊もそろそろ選び始めたいなぁ。梨木香歩さんや、久しぶりの江國香織さんがひとまずの候補か。

<ごはん日記>

 

 

46冊目『staub 「ごはんココット」レシピ』から7回めはえびめし

[46-7]『staub 「ごはんココット」レシピ』より7回めはえびめし(p.53&55)

若山曜子著、 株)河出書房新社発行、 デザイン福間優子、撮影 新居明子、スタイリング 佐々木カナコ、 2016年10月30日初版発行 

ようこそ師走!金曜は一見ジャンクだけれど、B級とは一線を画す炊き込みごはんを。

調理時間:30分ほど(浸水時間は除き)

主な材料:米、有頭えび、みじん切りにした玉ねぎ、薄切りにしたマッシュルーム、みじん切りにしたニンニク、カレールウ(フレークタイプ)、カレー粉、ウスターソース、オイスターソース、酒、バター

調理の流れ:野菜を切り、えびの頭と胴体を分ける。鍋にバターとニンニクを入れ、香りが立つまで火が通ったら玉ねぎを入れてさっと炒める。えびを入れて炒め、酒を加えて一煮立ちさせてから胴体部分のみ取り出す。米、マッシュルーム、カレールウなどの調味料と水を加えて一混ぜしてから炊飯する。えびの身を戻して蒸らす。

出来上がった料理:「第2章 ごちそう炊き込みごはん、ワンポットパスタ」より筆者若山さんが幼い頃岡山で召し上がっておられた「えびめし」のアレンジを再現した。

カレールウ、ウスターソースがベースとならばなんとなく想像がつく懐かしのお味だが、そこに有頭えびのコクと、オイスターソースを仕込むと、肩肘を張らない大人の美味しさになる。マッシュルームの香りと玉ねぎの甘みも洋食には欠かせないなぁと感じさせる。特にマッシュルームは岡山の特産でもあるので、その土地ならではの料理を再現しようとするならなるたけ入れたい食材でもある。ソース味が前面に出すぎず、コテコテした味でも無くて、年齢を問わずに飽く事なく好かれるお味。

色目が足りない?で、緑が欲しいなら画像のようにパセリを散らすか、グリーンピース、干しぶどうなどを蒸らすときに入れると面白いかもしれない。ちょっとドライカレー寄りになりすぎるかしら? 

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そういえば本書から魚を使ったレシピをあまり再現していなかったことに気がつき、「牡蠣とクレソンごはん」と悩んでこちらを選んだ。美味しい新米があるとついつい色々試したくなり、ごはんものばかり再現したので、週明けに目先を変えたレシピを一つ紹介してから次の本に移る。

 

ジムに通い始めたことで得られたものは多いが、ゆっくりと湯船に浸かり、頭のてっぺんからつま先まで洗いあげた後にバスタオルで身を包むときの多幸感は、夏のカラカラに乾いた喉に流し込むビールの一口めに匹敵するほど。お風呂上がりのストレッチを済ませた後に、洗いたてのリネンのシーツとデュべに潜り込めればさらに完璧。小さいけれど確かな幸せに恵まれた生活を送らせてもらっているなぁ。

いよいよ師走に突入で、スケジュールなんて見たくもない人も多いかもしれないけれど、休める時にはきちんと休んで自分のことをいたわれますように。素敵な休日を。

There must be more to life than this/I live in hope for a world filled with love/Then we can all just live in peace, ~"There Must Be More To Life Than"~


Freddie Mercury + Michael Jackson - There Must Be More To Life Than This (Gold Mix 2014) - RARE

<ごはん日記>