300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

58冊目『ドーンと元気弁当』から4回めは焼きスパ弁当

[58-4]『食べざかり、伸びざかりにドーンと弁当』から4回めは焼きスパ弁当(p.60~)

小林ケンタロウ著、文化出版局発行、撮影 澤井秀夫、デザイン 河内正人、河奥さお里、スタイリング 中安章子、1988年5月24日初版発行 2012年9月11日第33刷

まだ5月なのにあっつい日が続いているが、これからの季節、無性に焼きそばが食べたくなること、ないですか?

調理時間:15分以内

主な材料:スパゲティ、一口大に切った豚もも肉薄切り肉、ざく切りにしたキャベツ、千切りにしたにんじん、塩こしょう、白炒りごま、中濃ソース、ソーセージ、サラダ油と出来れば紅生姜 

調理の流れ:鍋に湯を沸かし、塩を入れ袋に表示された時間通りにスパゲティを茹でる。その間にフライパンに油を入れて熱し、切り目を入れたソーセージ、豚肉を入れて色が変わるまで炒めたら、にんじん、キャベツの順に加えてパパッと炒め、塩こしょうで味を整える。茹で上がったスパゲティは水気をさっときって(完全にきらなくても良い)フライパンに加えざざっと箸で混ぜながら炒め、ソースで味をつける。最後に指でごまを潰しながら(切りごま)ふりかける。

出来上がった料理:ごはんを炊く時間が無いけれど、お弁当は作らなきゃ。そんな時の助っ人が、冷蔵庫にある率の高い野菜、肉類にスパゲティでちゃちゃっと作れる焼きそば風味のスパゲティ。
スパゲティは乾麺なので各家庭で常備されていることも多く、焼きそば用の生麺に比べると冷めた時にもさもさすることも、箸で掴むと固まりになっていることも無い。スパゲティのメーカーにより、冷めるとデュラムセモリナ粉の風味が強いこともあるが、それも味のひとつ。
生麺を使って焼きそばを作る際は隠し味にカレー粉を入れたりするのだが、ここでは切りごまを加える。ほんのりとした甘みとコクが出て実に美味しく仕上げられる。これはいつもの焼きそば作りにも応用しなきゃ。
本文には絶対紅ショウガは添えてと記されているが、冷蔵庫になかったので省いた。入れるとより焼きそば味が増すのは間違いない。

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このレシピはケンタロウの母、小林カツ代さんのお弁当作りがもとになっている。普段の食卓にあげるなら生麺で作るが、お弁当ならではの工夫に満ちていて、お弁当で食べるからこそ美味なのだ。この本を愛用していた頃に何度か作った筈だが、その時には気がつけなかったレシピのスゴさに嬉しくなって、料理の面白さにやられる。

 

先週5/24にstingの新譜"my songs"が発売された。心待ちにしていた新譜はクオリティの高さに(ライヴではよくあるが音源では)久しぶりに涙が出た。各曲に詰まっていた思い出がよみがえり、今に繋がっていく。良いことも悪いこともあるけれど、歳を重ねるからこそ、それはそれとして受け入れられることって多い。この人と同時代に生きられて良かったなぁ。もしも今度来日したら誰と聴きに行こう。


Sting - Shape Of My Heart (My Songs Version/Live From The Today Show/2019)

<ごはん日記>