300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

28冊目『ごはん同盟のほぼごはん弁当』から6回めはハーブチキンソテー弁当

[28-6]『ごはん同盟のほぼごはん弁当』より6回めはハーブチキンソテー弁当(p.30~)

 しらいのりこ著、社)家の光協会発行、 撮影 キッチンミノル、スタイリング 久保原恵理、デザイン 根本真路、  2017年2月1日初版発行

今週末が都内でのお花見に最適という予想を裏切り、どうやら来週が良さそうな気配が漂いだした水曜は鶏肉を食べる。

調理時間:10分以内(副菜は常備菜とし、鶏肉をつけこむ時間をのぞき)

主な材料:(主菜)鶏もも肉(一口大に切る)、にんにく(薄切り)、ドライバジルなど。(副菜)ズッキーニ(半月切り)、なす(半月切り)、玉ねぎ(大きめの角切り)、トマト(ざく切り)、にんにく(みじん切り)、赤唐辛子など

調理の流れ:(主菜)鶏肉に調味料をよく揉み込み密閉容器に入れ1時間以上冷蔵庫で寝かせる。フライパンで皮目を下にした鶏肉を焼き、皮にしっかり焼き色がついたら裏返しふたをして焼く。(副菜)オリーヴオイル、にんにく、赤唐辛子を入れたフライパンを香りが立つまで熱し、白ワイン、玉ねぎ、ズッキーニ、なすを入れて柔らかくなるまで炒める。トマトを加え水気が飛ぶまで炒め味を整える。

出来上がった料理:「第1章 おかず2品で作る白ごはん弁当」より前夜に鶏肉を調味料に漬込んでおけば、朝にぱっと作れるお弁当を再現した。鶏肉を使ったお弁当のおかずといえば、唐揚げや照り焼きなどが人気があるが、少しひねってオイル、バジルとにんにくで漬込むことで香り立つイタリア風の焼き鳥となる。ラタトゥイユと交互に食べても、一緒に食べて味に変化をつけても美味しいお弁当。

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簡単なのに、ほどよいよそ行き感があるのでお花見の持ち寄り弁当のおかずとしても使える。ぜひ白ワインと一緒に。

もうすぐに3月も終わる。別れや出会いが詰まった季節にタイトルから秀逸な「ぼくらが旅に出る理由」をスカパラ、池ちゃんも登場する安藤優子versionで。

〜ぼくらの住むこの世界では 旅に出る理由があり 誰もみな手をふってはしばし別れる そして毎日はつづいていく 丘を越え僕たちは歩く〜

安藤裕子 / ぼくらが旅に出る理由(from LIVE DVD「秋の大演奏会」)

 (昨夜更新するつもりが、途中で寝てしまったので、木曜朝に書き足しての更新となった(笑))

<ごはん日記>

28冊目『ごはん同盟のほぼごはん弁当』から5回めは基本ののり弁当

[28-5]『ごはん同盟のほぼごはん弁当』より5回めは基本ののり弁当(p.50~)

 しらいのりこ著、社)家の光協会発行、 撮影 キッチンミノル、スタイリング 久保原恵理、デザイン 根本真路、  2017年2月1日初版発行

昨日より10度近く気温があがった火曜は、揚げ物を入れたお弁当を久しぶりに食べる。

調理時間:15分ほど(きんぴら、かつお節の甘辛煮は常備菜であるものとして)

主な材料:ごはん、ちくわ、青のり、白身魚(切り身)、パン粉、かつお節の甘辛煮、のり、らきょ、マヨネーズなど

調理の流れ:ちくわの磯辺揚げ、白身魚のフライを作る。お弁当箱にごはんを薄く敷き、かつお節の甘辛煮をまぶした上にごはんをのせる。海苔をちぎりながらのせ、揚げ物、きんぴらごぼうとお漬物をかざる。

出来上がった料理:「第2章 ごはんと具材を重ねて 重ね弁当」よりのり弁を再現した。青のり入りのちくわ、らっきょ入りのお手軽タルタルを添えた白身魚のフライに、底までお箸を入れると途中に出てくるおかかの甘辛煮。全てが収まるところに収まっていて、箸を運ぶごとにいろいろな素材の味を楽しめるお弁当。

母の味では無くて、学生時代に好んで食べた某お弁当チェーン一番お手軽価格のあの味がふうっと思い出されて、のり弁にまつわる記憶にまでも繋がってくる。のり弁ってこの地味さ加減が良くて、自分で作って食べても、そう、これ!このお味!おいしい!と笑顔を運んでくれる。

こういうお弁当をたまに作ってくれる人が側に居るなら幸せだろうなぁ。特別上等な素材を使っているでもなく、見てくれが華やかでもないけれど、続いていく毎日の暮らしの中でさりげない優しさが詰まっているから。

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女子的には野菜が足りないと思われたら、朝か晩ご飯で帳尻を合わせればよい。もしくは具材たっぷりのお味噌汁を。

食事付きの仕事に就いているので、おうち用の弁当として作っているが、東京に通学、通勤してくる人たちが(毎朝は難しいとして)週に数日間でもお弁当を作り、車内に乗ったら全く身動きも取れなくなるようなラッシュに耐えてお弁当を持ってくるのは凄いこと。

通勤時間帯の道路は渋滞しがちでバスはあてにならないし、使えるなら自転車が楽だろうけれど、乱暴な運転の人が多いから事故も多くてハラハラする。都会で生きる便利さと引き換えに、こんなものだ仕方ないと諦めて受け入れなきゃならないことって多い。東京で生まれ育った従兄弟は満員電車が名物な路線沿いに住んでいたが、ラッシュを避けるために4時起床で通勤していた。独立して引っ越した今も、頑張って早起きしているんだろうな。ロックな男だ(笑)

 <ごはん日記>

 

28冊目『ごはん同盟のほぼごはん弁当』から4回めはたこめし弁当

[28-4]『ごはん同盟のほぼごはん弁当』より3回めはたこめし弁当(p.70~)

 しらいのりこ著、社)家の光協会発行、 撮影 キッチンミノル、スタイリング 久保原恵理、デザイン 根本真路、  2017年2月1日初版発行

小雨なのに風が強くて、ジーンズの裾がべちゃべちゃになった月曜は洋風まぜごはんを食べる。

調理時間:10分ほど

主な材料:ごはん、ゆでだこ、セロリ(荒みじん切り)、玉ねぎ(粗みじん切り)、にんにく(みじん切り)、アンチョビ、ブラックオリーヴ(輪切り)、レモンなど

調理の流れ:フライパンでオリーヴオイル、にんにくとアンチョビを炒め、にんにくの香りがたったら、セロリ、玉ねぎを加え透明になるまで炒めたら、たことオリーヴを入れさっと炒めあわせる。ボウルにごはんと炒めた具材を入れて混ぜ合わせ、味を整える。

出来上がった料理:「第3章 具材と一緒に混ぜるだけ混ぜごはん弁当」より、イタリア風のたこめしを再現した。材料を見ただけでも美味しい予感がするが、はい。実際美味しいです。

にんにくとセロリがたこのくさみを取り、アンチョビ(レシピではフィレとあるが、ペーストを使用)とブラックオリーヴは味に深みを出してくれている。そこにさっと炒めたゆでだこのプリッとした食感が加わり、ご飯といっしょに味わうと白ワインをくいぃと飲みたくなるが、お酒を飲みだすと箸が止まるのでたこめしを食べる方を選んだ程に美味しい。

ごはんだから、この取り合わせの美味しさをぐっと引き出せるんだろうな。イタリア風だからといってスパゲッティとあわせるのではなくて。

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なんとなく春から夏が似合うお弁当。パッとで来て、間違いなく美味しく作れるので、忙しいときやそうでない時でも、おうちご飯の一品としても使えるレシピ。

雨降りの朝の散歩を終えるとジーンズがずっしり濡れ、足が冷たくなっていたので、すぐお風呂に入ったが先ほどから鼻の調子がよろしくない。休日の月曜はお布団と結婚したくなるくらいにともかく眠いので、お酒は控えめにして、早めに休もう。

<ごはん日記>

28冊目『ごはん同盟のほぼごはん弁当』から3回めははらこめし

[28-3]『ごはん同盟のほぼごはん弁当』より3回めははらこめし(p.95~)

 しらいのりこ著、社)家の光協会発行、 撮影 キッチンミノル、スタイリング 久保原恵理、デザイン 根本真路、  2017年2月1日初版発行

朝散歩をしていたらすぐ目の前を鶯がすいぃと飛びいき、愉快になった金曜は宮城名物のお弁当を作る。

調理時間:1時間ほど(鮭を漬込む時間を含め)

主な材料:米、生鮭の切り身(一口大に切る)、しょう油、酒、みりん、イクラしょうゆ漬け、のり

調理の流れ:鮭はしばらく調味料に漬込んでから、取り出す(つけ汁はとっておく)。炊飯器に研いだお米とつけ汁を入れ適量の水を足し、鮭をのせて炊く。炊きあがったご飯の上にちぎったのりをまぶし、鮭、イクラをのせる。

出来上がった料理:「第4章 具材を炊飯器に入れるだけ炊き込みごはん弁当」より宮城名物はらこめしを再現した。出汁用のお昆布をひとかけ入れたい気持ちを抑え、鮭の実力を信じてごはんの炊きあがりを待つ。炊きたてを一口味見するが、うん。美味しい。

冷めてさらに味が馴染んだごはんに海苔の香りと、イクラのぷにゅっとした食感と濃厚な旨味が口の中にあふれて、糸井重里じゃないけれど思わず「うみゃーい」とつぶやく。鮭とイクラの黄金コンビに美味しいごはんをあわせて食べられる国に生きていて幸せだなぁ。

でもこのハレの日お弁当、職場共有スペースでみんなと食べるとなると少しばかり華やかなので、イクラをお土産でもらったとか、イクラしょうゆ漬けを家で作ったとか上手な理由が必要になるかもね。

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多くの人にとって一週間の終わりで気持ちが浮き立ち、わたしを含めて土日が仕事のピークの人にとっては気合いが入る金曜日(特に月末)は少しばかり贅沢をしてもいい。行きつけのスーパーは北海道フェアでイクラもお買い得だから等と言い訳をしながら高級食材で身体を甘やかせる。

今日は半年前からの懸案事項の一つをようやく解決できて、ひどくほっこりしている。そうしてこのところ体調が優れなかったのは精神的な負担が多かったんだなと思い当たる。これから少しずつでも課題を乗り越えられそうなら、この80's色の濃いtuxedoの4月の来日公演@渋谷visionに行ってみたい。

生きているといろいろあるけれど、みなさま、よい週末を。

Tuxedo - Do It (Official Video)

<ごはん日記>

28冊目『ごはん同盟のほぼごはん弁当』から2回めは豆腐チャンプルー弁当

[28-2]『ごはん同盟のほぼごはん弁当』より2回めは豆腐チャンプルー弁当(p.24~)

 しらいのりこ著、社)家の光協会発行、 撮影 キッチンミノル、スタイリング 久保原恵理、デザイン 根本真路、  2017年2月1日初版発行

空はすっかり春の色、少なくとも日中はあたたかくなってきた木曜は沖縄風のおかずの入ったお弁当を作る。

調理時間:10分以内

主な材料:木綿豆腐、片栗粉、豚肉細切れ、もやし、人参(千切り)、長ネギ(斜め薄切り)、ニラ(食べやすい長さに切る)、溶き卵、ナンプラー、かつお節、ごま油など

調理の流れ:(主菜)お豆腐は水切りした後、片栗粉をまぶす。フライパンにごま油を熱し、お豆腐の表面がぱりっとするまで焼いた後、加えた豚肉の表面に焼き色がついたら野菜を入れて炒める。全体に油がまわったらナンプラーをまわしかけ、溶き卵を加えて炒め、こしょう、かつお節を加える。(再現しなかった副菜)蛇腹に切ったきゅうりを塩水につけた後、塩昆布と米油であえる。(代わりに作った副菜)身体を冷やすきゅうりの代わりにスナップエンドウを塩ゆでにした。

出来上がった料理:「第1章 おかず2品で作る白ごはん弁当」より、炒めたかつお節の美味しさが染み入ったお豆腐にうっとりするチャンプルーを作る。豚肉から出るコクにナンプラーが深みを与え、仕上げにかつお節をたっぷり加えることにより、お出汁無しでも野菜、お豆腐、卵すべてに旨味がいきわたる。

沖縄料理は気温、湿度が似ているタイの調味料と相性がよいようだ。覚えておこう。

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この豆腐チャンプルーだけで泡盛がくいぃっと飲めそうだけれど、それはまた別の機会にとっておいて、ご飯と一緒にはむはむ食べて幸せになる。

那覇に行くと必ず訪れるのはソーキそば、タコライスハンバーガーの専門店と琉球料理のお店。5年以上前、観光客向けではなく地元の人行きつけの定食やさんで食べたソーメンチャンプルーの味が未だに忘れられない。本州ではなく沖縄で食べるからこそ格別なのだとわかっているので再現することはとうに諦め、いつかまた行ける日を心待ちにする。

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<ごはん日記