300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

39冊目『おうちで食べようクイック麺』から初回はささ身と青梗菜のあえそうめん

[39-1]『ウー・ウェンさんのおうちで食べようクイック麺』より初回はささ身と青梗菜のあえそうめん(p.58~)

ウー・ウェン著、 株)講談社発行、 アートディレクション 昭原修三、デザイン 酒井由加里、撮影 今清水隆宏、スタイリスト 久保原恵理、編集 松原京子、 2007年5月21日初版発行、2008年6月10日 第2刷発行

他の候補と直前まで悩んだが、ウー・ウェンさんの麺料理の本を取り上げることに。外は長袖が丁度良い気温だが室内は熱気がこもる木曜は冷たい麺を。

調理時間:15分以内 

主な材料:そうめん、青梗菜、鶏ささ身、こしょう、酒、ごま油、粒マスタード、めんつゆなど

調理の流れ:青梗菜は食べやすい大きさに切り、湯通し後は水気を切っておく。ささ身は水、酒、こしょうで蒸し煮にし、粗熱をとりほぐしておく。調味料を合わせてタレを作る。茹でたそうめんは水洗い後、水気を切り、ごま油をまわしかける。器にそうめんを盛り、具をのせタレを回しかける。(*レシピとは異なるが、粗熱が取れたらささ身はタレに漬けておいた)

出来上がった料理:冒頭で書いたように、本日昼過ぎまでは別の本を取り上げようとしていたのだが、本棚からひょっこり本書出てきたので『あえ麺100』に引き続き、麺を主題とする。本書では中華麺、ビーフン、パスタ、そうめん、そば、うどんと6種類の麺で作る料理が掲載されているが、まずはそうめん料理から。

北京料理の先生らしく、冷水で締め、水気を切った後にごま油を加え混ぜ、団子状になることを防ぎ、ほのかなゴマの香りをまとわせる工夫が施されている。具材は、高栄養、低カロリーで高タンパク質のささ身に、ビタミンA,Cが豊富でミネラル分を多く含む青梗菜なので、疲れているときは、この一皿で大丈夫。しっとり仕上がったささ身の美味しさと、茹でてもパッきっとした食感に、めんつゆをベースに混ぜた粒マスタードのプチプチした歯ざわりと酸味が爽やかで、苦手なアレンジそうめん料理でもつるつると食べられた。

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最終回で改めて記す予定だが、料理本の企画ありきでレシピを作ったのではなく、ウー・ウェンさんが普段召し上がられている麺料理をレシピに起こされたものが多そうなので(推測)、安定感があるのだろう。

 

お昼を食べに行き、料理を待っている間にお客さんとレジ担当者が揉めている声が聞こえてきた。耳をすませなくとも聞こえてくるやり取りを通じて思い出したレジ会計について記す。

少なくとも東京のコンビニでは当然のやり方と化してきたが、商品代金を一万円札で支払い、五千円札と千円札数枚のお釣りがあるとする。お釣りを渡す際、レジ担当者は千円札を下にして一番上に五千円札を置いてお客様にお渡しするように指導されている(筈)。世知辛い話だが、従来のように五千円札を下にすると、手早く隠され、もらっていないとクレームをつけられることがあるからだ。そんなことそれなりの頻度で起こっているのだろうか?と懐疑的だったが、本日、500円玉に酷似した硬貨で支払おうとした人を目の当たりにして、初めて納得できた。好むと好まざるに関わらず、今後日本全国に広まっていく動きなのだろうなぁ。

<ごはん日記>

38冊目『あえ麺100』、『らくつまみ100』から最終回はキムチゆずこしょうなど

[38-7]『あえ麺100』、『らくつまみ100』より最終回はキムチゆずこしょう(あえ麺〜p.12~)、ちくわとキムチの炒めそうめん(つまみp.66~)

1:『あえ麺100』堤人美、夏井景子著、 株)主婦と生活社発行、ブックデザイン 小林沙織、撮影 東木村拓、スタイリング 大畑純子、編集 足立昭子、 2017年7月21日初版発行

2:『らくつまみ100』ワタナベマキ著、株)主婦と生活社発行、アートディレクション・デザイン 柳田尚美、撮影 木村拓、スタイリング 大畑純子編集 足立昭子、 2017年6月2日初版発行 

 

放熱後の朝は心地よくて、でも外に出ると蒸しっと暑い水曜は麺の量を半分にして2冊のレシピを食べ比べる。

調理時間:あえ麺は5分以内。炒め麺は10分以内。

主な材料:[あえ麺] 白菜キムチ、醤油、酢、柚子胡椒、そうめん、小口切り万能ネギなど  [炒め麺] ちくわ、白菜キムチ、万能ネギ、白すりごま、そうめん、酒、醤油など ※いずれもそうめんは茹でて冷水で締め、水気をきる。

調理の流れ:[あえ麺] 器に調味料を入れて混ぜ合わせてからキムチを入れて絡め、そうめんを和えネギを散らせる。 [炒め麺] ちくわは7mm幅の斜め切り。白菜キムチは2cm幅に、万能ネギも斜め薄切りにする。ごま油を熱したフライパンでちくわとキムチを炒め、焼き色がついたら酒を注ぎ入れさっと火を入れたらそうめん、醤油を加え炒める。万能ネギ、白ごまを入れざっと混ぜる。

出来上がった料理:「思い立ったらすぐ!最速皿あえ麺」からお皿の上で全て混ぜるのでボウルなど調理器具を洗わずに済むし、麺を茹でて冷水で締めたらすぐに出来上がるあえ麺を再現した。キムチの甘みのある辛さにゆずこしょうのシャープな辛さを重ねると、しゅっとすっきりした味わいになる。

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レシピ外の炒りごまをぱらぱらとかける。使った麺は揖保乃糸。

最終回ということで『らくつまみ100』より似たような材料のそうめんレシピを再現して比較してみる。「つまみ麺とごはん」よりキムチにちくわを加えて炒める温麺は、ネギやちくわを切るのでまな板、包丁にフライパンが必要となるが、炒めることでキムチにコクが増し、ちくわから程よい旨味が出て来る。一手間かかるが美味しいなぁ。熱を加えるとキムチの乳酸菌は失われてしまうものの最近は生食よりも、炒めたり鍋料理など加熱して食すことが多いので温麺の方がわたしとっては食べやすかった。

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築地で美味しい海苔を買ったのでレシピ外でふりかけた。使った麺は半田麺。

まとめに代えて:主婦と生活社の人気100レシピシリーズより2冊の再現してきた。まず『あえ麺100』は手に入りやすく茹で時間の短いそうめん、冷凍うどん、そば、中華麺の4種の麺にターゲットを絞り、具材をのせて和えるほぼ2ステップで出来上がるレシピが掲載されている。麺を茹でている間に材料をお皿の上に混ぜ置いたり、準備しておけて洗い物もほぼ出ない「第1章 最速皿あえ麺」では卵、食べるラー油、青のりあえ麺、ゆかり、三つ葉、オリーブ油あえ麺など14個のレシピが紹介されている。包丁、まな板は必要となる「第2章 すぐできあえ麺」ではちくわとにらの梅オイスターソースあえ麺、しば漬け、クリームチーズ、水菜あえ麺など22種。具材をたっぷり麺の上にのせて混ぜながら食べる「第3章 ボリュームたっぷり!のっけあえ麺」ではカリッとベーコンとトマトサルサあえ麺、しめ鯖、さらし玉ねぎ、レモンあえ麺などの他カレー風味や台湾風の味付けも含んだ22個。具材をフライパンで炒めて具材を和える「第4章 ささっと手早く!炒めあえ麺」ではシンプルジャージャー麺、炒め長ねぎのクリームソースあえ麺などよりヴァラエティに飛んだ20種。とろみのあるトッピングやたれを使う「第5章 とろりとおいしい!かけあえ麺」ではなめこ入りにんにくみそそぼろあえ麺、らっきょう入りとろろあえ麺など8種類。ストックできるソースの作り方とその展開を紹介する「第6章 ソースと素でパパッとあえ麺」では香味じゃこソースなど各素につき3つの展開レシピなどが書かれている。

栄養学を受講した時に、先生が今の若い子たちはそうめんの茹で方が先ずわかっていない。沸騰したお湯の中にそうめんを入れるという、この大切な沸騰というプロセスを飛ばして、生煮えのお湯で茹でてしまうので失敗してしまうと話されたことが思い出される。故にだろうか、一番目立つ表紙カバーの見返しには乾麺(そうめん)の茹で方の4プロセスが写真付きで丁寧に記されている。

前半は家にありがちな素材でいかに簡単に手早く出来るかに焦点を当てたレシピが多いため、ある程度料理に慣れている人には物足りないかもしれない。後半はこの組み合わせだとどんな味になるのだろう?と興味をかきたてられるものや、ご飯に合わせても美味しそうなものが増えてくるので中級者もご安心を。

今回いくつかのレシピを再現しているうちに、そうめんに関しては普通にツユにつけて食べる方が好みであり、麺料理を作って食べるのであればうどんやスパゲティ、中華麺が好みだと気がついたため、途中からそうめんのレシピを避けるようになってしまった(笑)。最終回で復活させたが片方の炒め麺は太めの半田麺を選んでいる。

次に『らくつまみ100』は①3種類以内の材料で手早く、さっと作れるもの。②そのものの味を楽しむために加えすぎず、塩もみやゆでて野菜をたっぷり。③味や香りがぐっと華やかになるハーブやスパイスを効かせる。④栄養価の高い保存食も有効活用する。という4つの主軸をもとに「のせる、はさむ」、「あえる」、「ゆでる、焼く」、「炒め、揚げ」という調理方法でレシピがまとめられている。そのほかには献立の組み立て方例が3通り、〆の麺類とごはんのレシピが10種類掲載されている。

まず「のせるだけ、はさむだけ」では、かまぼこののりわさびのせ、油揚げのツナねぎのせなど9つのレシピ。「あえるだけ」では、にんじんのみそ松の実あえ、焼き鯖とフェンネルのマリネなど21種類。「ゆでるだけ、焼くだけ」では、ゆでカジキの紫玉ねぎドレッシング、手羽中のオイスターソース焼きなど16個。「さっと炒め、さっと揚げ」では、卵とネギのオイスター炒め、たらのフリットレモンソースなど20種のレシピ。

簡単にお家ご飯を作りたいという趣旨の『あえ麺』と比べると、カジュアルなホームパーティーも意識したおもてなし感があるレシピが多い。おつまみとはお酒をより楽しく、美味しく飲むための添えの料理なのでそういう流れになるのは自然なことか。少しずつでも3種類以上のおつまみを食べながら飲むのがほぼ日常の生活を送っているので使えるレシピが多い。(実際にお酒を嗜む人に数品食べてもらっても確かな評価を得た)

2冊ともレシピはほぼ全て2人分。どちらも庶民にとっては高嶺の花なカニ缶を使ったレシピが一つ以上出てくるのは謎。

酒飲みの好みでついおつまみに力が入ったが、「あえ麺」はそうめんなど簡単に扱える素材を使い、楽に美味しく料理を作るために、どこまで材料と手順をそぎ落としていくかについてや、出来上がった料理に物足りなさを感じた時に何を加えれば良いだろう?と思考力を鍛えさせてくれた。材料を一つ削ったり、プロセスを一つ省くことで作り手(食べる側)はどれだけの恩恵に預かれるのか。逆に、一つ増やすだけで美味しく出来るのだろうか。

オススメのレシピは『あえ麺』では、かんたんルーロー麺(p.44~)、いか、クレソン、わさびじょうゆ(p.22~)。『らくつまみ』は、ゆで鶏のアンチョビアボカドだれ(p.37~)、まいたけとドライトマトのガーリック炒め(p.52~)、ゆでささみのねぎ実山椒だれ(p.39~)。blogでは未紹介だがスナップえんどうの黒ごまナムル(p.8~)も、手軽で美味。

 

夏の間に、軽妙な語り口で読みやすい作品を読み終えた。駄菓子屋と文庫専門の古書店を兼ねるお店を舞台にした『だがしょ屋ペーパーバック物語』竹内真著、だいわ文庫刊だ。著者はカレー好きにはおすすめの大作『カレーライフ』や『じーさん武勇伝』などで有名な竹内真さん。脚本家志望の主人公と舞台女優を夢見る彼女が、だがしょ屋店主のいきな江戸っ子ヤマトさんと出会い、それからの日々を描いた小説で、本、駄菓子、アルコールに舞台、映画のことまでさりげないが色々な要素が詰まっている。じんわりあたたかくなる読後感が竹内さんらしい。

「ほんの僅かな希望の閃きに導かれ、案外、多くのことが分かるかもしれぬ」(p.248) 

だがしょ屋ペーパーバック物語 (だいわ文庫)

だがしょ屋ペーパーバック物語 (だいわ文庫)

 

 <ごはん日記>

38冊目『あえ麺100』、『らくつまみ100』から6回めは牛ひきとブルーチーズのにんにくクリーム麺など

[38-6]『あえ麺100』、『らくつまみ100』より6回めは牛ひきとブルーチーズのにんにくクリーム麺(あえ麺〜p.12~)、ゆでブロッコリーのアンチョビソース(つまみp.41~)、スライス玉ねぎとハムのビネガーマリネ(つまみp.75〜)

1:『あえ麺100』堤人美、夏井景子著、 株)主婦と生活社発行、ブックデザイン 小林沙織、撮影 東木村拓、スタイリング 大畑純子、編集 足立昭子、 2017年7月21日初版発行

2:『らくつまみ100』ワタナベマキ著、株)主婦と生活社発行、アートディレクション・デザイン 柳田尚美、撮影 木村拓、スタイリング 大畑純子編集 足立昭子、 2017年6月2日初版発行 

 京都とは比べものにならないものの、東京にしては湿度の高い火曜日はちょっと贅沢なうどん料理などを。

調理時間:15分ほど

主な材料:[あえ麺] 牛ひき肉、薄切りにんにく、ブルーチーズ、牛乳、醤油、冷凍うどんなど [茹でブロッコリー] 小房にわけたブロッコリー、アンチョビ、みじん切りにんにく、みじん切り赤唐辛子など  [玉ねぎのマリネ] 薄切り玉ねぎ、細切りロースハム、粗みじん切りパセリ、白ワインビネガー、フレンチマスタードなど

調理の流れ:[玉ねぎのマリネ] ボウルの中で調味料を混ぜ合わせ、玉ねぎ、ハム、パセリを加え混ぜ、オリーブ油で和える。(※冷蔵庫で少し冷やすとより美味) [茹でブロッコリー] 白ワインを加えた茹でブロッコリーを茹で食べやすい大きさに切る。刻んだアンチョビと調味料を小鍋に入れ少し煮詰めてからブロッコリにかける。  [あえ麺] オリーブ油、にんにくを入れたフライパンを火にかけ、香りがたったらひき肉を加え色が変わるまで炒める。ブルーチーズ、牛乳、醤油などを入れてふつふつチーズが溶けるまで煮る。茹でて水気を切ったうどんを加え和える。

出来上がった料理:「4章 ささっと手早く!炒めあえ麺」よりブルーチーズに牛ひき肉を合わせる少し個性派の温かい麺料理を再現した。ブルーチーズを使った麺料理と聞くとすぐに頭に浮かぶのがゴルゴンゾーラと生クリームにバターで作るペンネだが、今回のレシピではブルーチーズに牛ひき肉の旨味を加えたソースをコシの強い冷凍うどんにかける。チーズソースともっちり歯ごたえのおうどんの相性はニョッキのようでアリ。ペンネを茹でて、ソースにさっと煮絡ませると美味しいだろうなぁと想像してしまうが、大量のお湯を沸かす事、結構な量の塩を使うことを考えると、手軽に済ませたい時は冷凍うどんに落ち着くか…などとつらつら考えながら麺をすする。なおレシピの分量通りに作るとソースが余ったので、冷蔵保存して茹で野菜にかけることに。

副菜には「ゆでるだけ、焼くだけ」より、ゆでブロッコリーをアンチョビソースで和えた温菜と、「ストックつまみ」より冷蔵保存で3〜4日はもつ玉ねぎとハムのマリネを選ぶ。チーズソースが濃厚なので口の中がすっきりとする玉ねぎのマリネを作ったが、単体で白ワインのお供になる。美味しい。ゆでブロッコリーは残っていたさやいんげんも加え、アンチョビの旨味たっぷりのオイルソースで食す。本書内にも書かれているが、このソースはゆでジャガイモや焼いたかぼちゃなど応用が利くので覚えておくと便利。レシピ内にはアンチョビフィレを刻むと記されているが、使い切れないし家庭用ならペーストで十分。

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 時折温かい麺類が食べたくなってきた。身体(食欲)は正直だなぁ。季節が移り変わろうとしているのを察している。

 

夜になって、ひたいの上にぽとりと水を落とすと、じわぁと静かに湯気が立ち上るような気がするほど発熱。久しぶりに牛肉なんて口にしたからか(笑)熱を出すことで、八月に溜め込んだよろしくないものが身体から放たれるのをイメージしながらうつらうつら眠る。

<ごはん日記>

38冊目『あえ麺100』、『らくつまみ100』から5回めは明太バター、つぼ漬け、スプラウトなど

[38-5]『あえ麺100』、『らくつまみ100』より5回めは明太バター、つぼ漬け、スプラウト(あえ麺〜p.25~)、ゆでささみのねぎ実山椒だれ(つまみp.38~)、ゆでいかのバジルソース(つまみp.38~)

1:『あえ麺100』堤人美、夏井景子著、 株)主婦と生活社発行、ブックデザイン 小林沙織、撮影 東木村拓、スタイリング 大畑純子、編集 足立昭子、 2017年7月21日初版発行

2:『らくつまみ100』ワタナベマキ著、株)主婦と生活社発行、アートディレクション・デザイン 柳田尚美、撮影 木村拓、スタイリング 大畑純子編集 足立昭子、 2017年6月2日初版発行

 朝夕の風の吹きかたを見ていると秋がそろりそろりと近づいてきている模様。あと数日で8月も終わってしまう月曜だが、まだまだ冷たい麺料理を。

調理時間:20分以内 

主な材料:[あえ麺] 薄皮を除いた明太子、細切りにしたつぼ漬け、柔らかくしたバター、レモン汁、ブロッコリースプラウト、中華生麺(細縮れ麺) [茹でささみ] 鶏ささみ、みじん切り長ネギ、実山椒の水煮、醤油、みりん、ごま油 [茹でいか] いか、生バジルのみじん切り、みじん切りにんにく、醤油、レモン汁、オリーブ油、白炒りごまなど。

調理の流れ:[茹でささみ] 酒を加えた熱湯でささみに火を通し、粗熱が取れたら斜め薄切りにする。小鍋に調味料と実山椒を入れて一煮立ちさせ、器に盛ったささみの上にまわしかける。 [茹でいか] 酒を加えた熱湯で食べやすい太さに切ったいかを加熱し、湯をきる。器に盛り、合わせ調味料をかける。 [あえ麺] ボウルに明太子、つぼ漬け、バターを入れて混ぜ合わせ、茹でた後冷水で締め水気を切った中華麺とオリーブ油、レモン汁を加え、器に盛ったのちスプラウトを飾る。

出来上がった料理:「火をつかわない!すぐできあえ麺」から明太子バターという鉄板の組み合わせに千切りにしたつぼ漬けを混ぜたあえ麺を再現した。時々歯にあたるしたつぼ漬けのポリっとしたや食感が楽しい。一度うっすらとでも火が入いるか、麺が温かいと気にならないのだが、冷たい麺に柔らかくしたバターを和えるとバター風味が前面に出すぎてもったりしてしまう気がする。バター無しでオリーブ油を多めにするか、豆乳、牛乳などの乳製品少々を加える方が食べやすいかも。

おつまみは「ゆでるだけ、焼くだけ」から、金曜に使った残りの(冷凍保存していた)イカを使ってバジルソースあえと、ささみに実山椒ソースをかけた一品を作る。夏は安く買えて、旬のトマト料理に使うことも多いので、気がつけば野菜室に居る率が高いバジルを、ニンニク、醤油にレモンとあえて淡白なイカにかけると、清涼感のある香りとくどくない濃ゆさが加わり、少しばかりよそ行きのお味になる。一方のささみは、甘辛いタレに実山椒がアクセントとなって、自分で作ったにも関わらずなんだか小料理屋さんに行った気分になれる美味しさ。実際出張料理の際に作って差し上げたら、レシピを聞かれた位美味しいです。これ。

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この夏の天候不順を受けて、東京では国産レモンが入手しにくい状態なので見つけたら買ってくし切りにし、せっせと冷凍保存している。皮まで美味しいレモンなので、薄くスライスして料理に添えるのが最近の好み。

 

アルファベットのことばをカタカナに変換するのが苦手だ。人名や地名から始まりtwitterなんて単語まで、どうやってカタカナで記すのが日本では正しいとされるのか、考え出すと頭が迷走し始める。正解なんて無いので私事ではあまり問題視していないが、仕事になると話は別で、検索エンジンでヒット数の多いものを選ぶことでその場をしのいでいる。ただし、(話は文字から音へ飛ぶが)イギリスのロックバンド"Oasis"をオエイシスと発音することだけはどうあっても譲れない(笑)


Oasis - Stand By Me

<ごはん日記>

 

 

 

38冊目『あえ麺100』、『らくつまみ100』から4回めはいか、クレソン、わさびじょうゆなど

[38-4]『あえ麺100』、『らくつまみ100』より4回めはいか、クレソン、わさびじょうゆ(あえ麺〜p.22~)、揚げなすのおろしだれ(つまみp.53~)、セロリの塩昆布あえ(つまみp.62~)

1:『あえ麺100』堤人美、夏井景子著、 株)主婦と生活社発行、ブックデザイン 小林沙織、撮影 東木村拓、スタイリング 大畑純子、編集 足立昭子、 2017年7月21日初版発行

2:『らくつまみ100』ワタナベマキ著、株)主婦と生活社発行、アートディレクション・デザイン 柳田尚美、撮影 木村拓、スタイリング 大畑純子編集 足立昭子、 2017年6月2日初版発行

 

京都もそうみたいだが、いやぁ、東京も35℃と暑い。こんな金曜には麦酒といきたいところだが際限ないので、麦茶で喉を潤しながら冷たい蕎麦料理を。

調理時間:10分ほど

主な材料:[あえ麺] イカの刺身(細切り)、クレソン、醤油、わさび、蕎麦など [セロリ] セロリ、セロリの葉、塩昆布、酢、ごま油 [揚げなす] なす、大根おろし、だし汁、醤油、塩、すだちなど

調理の流れ:[セロリ] セロリは筋を除き、斜め薄切りに。葉は千切りにして塩でもみ、全体がしんなりしたら水気を絞る。セロリ、塩昆布、酢、ごま油を混ぜ合わせる。 [揚げなす] なすはヘタを切り、縦半分に切り、皮に切れ目を入れた後、さっと水にさらした後、水気を拭う。油で揚げ、熱いうちに合わせ調味料に浸す。[あえ麺] 蕎麦は茹でて冷水でしめる。クレソンは包丁かキッチンばさみで2cm長さに切っておく。調味料を合わせ混ぜ、いか、クレソン、蕎麦を混ぜあわせる。 

出来上がった料理:「2.火を使わない!すぐできあえ麺」よりお蕎麦を使ったあえ麺を再現した。今年はイカが不漁で函館では塩辛の工場が休業に追い込まれているそうだが、スーパーでつやつやと光っているのを見つけたので飛びつく。数切れはお刺身で食した後、大胆に山葵醬油であえて、クレソン、蕎麦にオイルをざっくり混ぜ合わせる。カップラーメンよりも早く出来て食べられる麺料理だが、もっと手間をかけられたようなお味。初めての組み合わせだが、お蕎麦とイカって合うんだなぁ。わさびのゴマのような甘みが前に出てきているのはイカのおかげか、はたまたクレソンが入っているからなのか。同頁にペアで掲載されているたことオクラのからしめんつゆあえ麺もたこ好きとしては作ってみたいところ。

「ある日のつまみ献立③」よりセロリの塩昆布あえと、「さっと炒め、さっと揚げ」から揚げなすも作って主菜に添える。まず塩昆布あえは、つい野菜室であまらせがちなセロリが極上のおつまみになる。塩もみして塩昆布、お酢と油で和えるだけなのに、セロリが甘くてシナモンのような香りを放ち、日頃敬遠されがちだが香味野菜(ハーブ)としていかに優秀な働きをしているか実力を知ることが出来る。これ本当にセロリ?と驚かれること請け合いの一品。続いて、ごく少量の油で揚げたなすのおろしだれは、普通なら大根おろしにおろしショウガを添えるところを、大根おろしプラスすだち果汁と薄切りに代えることで、香りが豊かになりほのかな酸味でよりさっぱり食べられる。すだちが余っているならぜひお試しを。  

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あわせるなら日本酒、白ワイン、もしくはスパークリングワインかな。

 

この夏一番耳にした曲はなに?と問われ、Calvin Harrisの"Feels"はどこでもよく流れていた気がすると答える。強烈な印象を残した曲はこれといって無いけれど、先日紹介したsoilと野田洋次郎のコラボ "ユメマカセ"は好みで、検索してみたら2015年に発表されたハナレグミの"おあいこ"も野田洋次郎の作詞・作曲だった。当時、SNSでフォローしている男性が、車を運転しながらラジオを聴いていたらこの曲が流れてきて、聴いているうちに涙が止まらなくなり慌てて車を道路脇に止めたと記しているのを読み、この痛みを共有できる人が日本のどこかにいるのだと安心した覚えがある。男のひとと女のひとは考え方、表現の仕方、甘え方などそれはもういろいろと違うから、すれ違いも多くて、お互いに辛い思いをすることもあるけれど、いくつになっても恋ってやっぱり良いもの(だと信じたい。いや信じる(笑))

大切な人と、あるいはあなたにとって大切だと思える人と出会うために必要な、素敵な時間の流れる休日を。

 

 抱きしめるふりして 抱きしめてもらってた 

 愛するふりして 愛してもらってた 

 僕がそう伝えると 君も同じだと言った 

 おあいこだよなんて 君は僕にそう言った 

 ずるい ずるい ずるい ずるい ずるい ずるい 

 僕はずるい ずるいよ  

 おあいこなんかじゃないよだって 僕は知ってたから

 おあいこだよって君が言って  笑ってくれること 

 君が望むよりも 僕はバカじゃないよ 

 君が思うよりも 君は全然賢くもないの

 君は知らなかったろう? 僕を知らなかったろう? 

 知ったフリでいたんだろう それが許せなかったの 

 ねぇ 笑わないでよ そんな顔で笑わないでよ

 全部わかったようにさ 真昼の月のようにさ  

 僕の明日を 君の眼に透かせば 大丈夫になるの 〜ハナレグミ ”おあいこ”〜


ハナレグミ - おあいこ 【MUSIC VIDEO】

 

 

<ごはん日記>