300と数十日の食卓

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55冊目『実用の料理 ごはん』から初回は牡蠣ごはん

[55-1]『実用の料理 ごはん』から初回は牡蠣ごはん(p.31~)

高山なおみ著、 株)京阪神エルマガジン社発行、 アートディレクション・デザイン 有山達也、デザイン 中本千春、撮影 齋藤圭吾、スタイリング 高橋みどり、イラスト 牧野伊三夫、編集 赤澤かおり、村瀬彩子、稲盛有紀子 2015年12月1日初版発行 

日が高いあいだはシャツ一枚で十分な日があったり、足元がぐうっと冷え込む日もあって、暖冬と予想されている今年も冬がそろりそろりと近づいてきた。

調理時間:30分ほど(お米を浸水させる時間は除き)

主な材料:米、大きめの加熱用生ガキ、昆布、千切りにしたしょうが、酒、薄口しょうゆ、塩、ごま油 

調理の流れ:米を研ぎ、調味料に水を加え米と同分量の水加減にして、炊飯器に入れさっと混ぜる。昆布をのせてしばらく浸水させる(米により時間は調整)十分に米が水気を含んだら、しょうがをのせ、炊く。カキは塩水で振り洗いし、水気を切っておく。ぽわぽわ大きな泡が立ち始めたらカキをあまり重ならないように米の上に並べて、なるたけ早く蓋をしめて引き続き炊く。蒸らし終わったら昆布を取り除き器に盛る。

出来上がった料理:「第2章 炊き込みごはん」の季節の炊き込みごはんより、猛暑につき例年より出荷が遅くなった牡蠣を使った料理を再現した。

何度か作った上での注意点。まず調理器具について、愛用のstaub社製La Cocotte de GOHAN gohanでも炊いたが、土鍋を使った時の方がおこげがしっかり入るし、お米の上に牡蠣を重ねずに入れられるので、今回は土鍋を推奨する。次に食材。ごま油は香りが高いものよりも、透明な太白ごま油を使う方がより上品に仕上げられる。そしてこれまでも何度か記しているが、加熱用の牡蠣を使うこと。熱を入れて食べるなら、滅菌処理を施された生食用の方がよりも断然に美味しいから。

器によそった後は、まずは牡蠣から食してみよう。むっちりした歯ざわり、口の中には牡蠣の旨みがあふれ出て、目を閉じてしっかり味わいたくなる。ごま油が入っているので、炊飯器を使わなくとも焦げ付かず、こびりつかず、でもおこげは美しく仕上げられるし、お昆布と一緒に炊くことでスッキリと、でもしっかりした深みが生まれる。しょうがのぴりっとした刺激も名脇役で、出しゃばらせすぎないためにはできるだけ細切りにする方が良さそうだが、この辺りはお好みで。

素材の持ち味をぐぅんと活かした味付けなので、炊きたてのごはんはもちろん、冷めた後もとっても美味。牡蠣はすぐに食べてしまうので、炊き込みごはんの主役であるごはんが残ったら、次の食事としてとっておきのお楽しみ。牡蠣の出汁を含むとお米の甘さが際立ち、季節限定のお味なのでより愛おしくなる。おにぎりにして焼いても最高。

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海の香りがふわっと漂うぷっくりした大粒の牡蠣がのっかったごはんは、モノクロな外見ながらも滋味に溢れている。今季繰り返して作ること請け合いの炊き込みごはん。

 

いつもは懇意にしているお店に予約し、取り寄せているボジョレーなのに、今年はあれ?解禁日はいつだったっけ?となるくらい関心が薄かったが、食材の買い出しついでスーパー2軒を巡って結局3本入手(笑)食べものに関わる仕事に従事しているのに、そしてお酒もこよなく愛しているのに、毎年一度のお祭りを味わわない手はないよなぁと別にしなくともよい言い訳をしつつ、ぐびぐび飲んでいる。

映画公開に伴いQueenに脚光が当たっているが、このところyoutubeで繰り返し聴いているのはDavid Bowie。レコードでしか音源を所持していないので、今度懐に余裕が出来たならデジタルで買い揃えよう。今回は1983年発表の"Modern Love"を87年pepsiのCM用にTiner Turnerとリテイクしたものを紹介する。

気温が安定しないので、体調にはお気をつけて、赤や黄色に色づいた木々を愛でられる週末を過ごせますように。


Commercial Pepsi Cola Creation w David Bowie & Tina Turner Modern Love YouTube 480p

<ごはん日記>