300と数十日の食卓

食べること,本を読むこと,音楽をめぐる時間

52冊目『二菜弁当』から4回めはしょうが焼き弁当

[52-4]『二菜弁当』から4回めはしょうが焼き弁当(p.18~)

オカズデザイン著、 成美堂出版発行、 デザイン 漆原悠一、栗田茉奈、梅崎彩世、撮影 加藤新作、スタイリング 中里真理子、 企画・編集 君島久美、2018年2月20日初版発行 

吹く風は心地よいが曇りがちで、夜には雨が降り出した水曜は大好物の豚のしょうが焼き入りお弁当を。

調理時間:30分ほど(コールスローをマリネする時間を省いて)

主な材料:[しょうが焼き] 豚肩ロース(切り落とし)、みじん切りにした玉ねぎ、酒、しょうゆ、砂糖、すりおろししょうが、片栗粉など。 [コールスロー] 千切りキャベツ、千切りニンジン、水切りしたヨーグルト、オリーブオイル、米酢、レモン絞り汁、砂糖など。  (レシピ外) [かぼちゃとアスパラのお浸し] 薄切りにしたかぼちゃ、食べやすい大きさに切ったアスパラ、出汁、しょうゆ。[ちんげん菜の炒め煮] ちんげん菜、すりおろししょうが、植物油、鶏ブイヨン、塩。

調理の流れ [コールスロー] (前夜)・水切りヨーグルトを作る。・極細く切ったキャベツと人参はそれぞれ分量の塩を振り混ぜて、しんなりするまで置く。ボウルにマリネ液を作り、水気をしっかり絞った野菜を加えまぜ、ラップ、重石をのせて冷蔵庫に入れる。(当日)しょうゆ、水切りヨーグルトを加えまぜ、黒胡椒をふる。 [しょうが焼き] 玉ねぎと調味料を混ぜ合わせる。豚肉に片栗粉をまぶし、沸騰したお湯に一枚ずつさっとくぐらせざるにとる。フライパンに調味液を入れ沸騰させたら豚肉を入れ煮絡ませる。 (レシピ外) [かぼちゃとアスパラのお浸し] 色よく茹でたかぼちゃとアスパラをしょうゆ少々を加えた出汁に浸ける。[ちんげん菜の炒め煮] フライパンに油、すりおろししょうがを入れてさっと炒めたらちんげん菜を加え、炒める。全体に油が回ったら、鶏ブイヨンを注ぎ炒め煮る。 

出来上がった料理:「バランス抜群の定番な二菜」より、冷めてもしっとり柔らかなしょうが焼きの入ったお弁当を再現した。

豚肉に片栗粉をまぶすのも、熱湯にくぐらせるのも、ちょっとだけめんどくさいと感じられるかもしれないけれど、このひと手間のおかげで煮汁は絡みやすくなるし、水分をまとうことで冷めてもしっとりと柔らかく、そしてとっても美味しく食べられる。くし切りではなくみじん切りにした玉ねぎの入った煮汁は程よく甘く、豚肉と一緒に口に入れるとごくごく小さくしゃりっとした食感を楽しむ事が出来て、それも楽しい。 

しょうが焼きの美味しさをさらに引き立てるのがマヨネーズを使わず作るコールスロー。本書に掲載されている画像のようなキャベツのごく細切りは出来ないと思われたら、スーパーに売っている袋入りキャベツを使えば良い。水切りヨーグルトも、もちろん手作りできればそれが最高だが、最近ではギリシャヨーグルト(水切りされてる)がスーパーで手軽に買えるので、わたしはインド料理を作る際ももっぱらそちらを利用している。レモンの絞り汁を加える事でお酢のみでは生まれない深みと爽快感がでる味のベースに、ヨーグルトのコクと、しょうゆのうま味が加わり、しょうが焼きとコールスローのどちらも主役になりうるほどに美味しい一品。

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マヨネーズを使わなくてもこんなに美味しく出来てしまうなんて、素晴らしくて、お気に入り。

 

明日からGW後半が始まる。前半は仕事が入ったものの、その後はフリーなので、こんなことなら早めに松本旅行をおさえれば良かった。いや、友人が住んでいる佐渡島に行くべきタイミングだったか?と悔やんでいたら、ラジオより松之山(十日町市)の話題が流れてきて、あぁそういえば森の学校キョロロにも友人が勤めていたっけ(京都の大学と兼業)と思い出し、サイトを見ていたらなんだか楽しくなってきて、部屋で妄想旅行なぞしている。秋田や青森、盛岡にも久しぶりに旅したくなっているが、音楽を聴きながら本を読んで過ごすのが今のわたしにはお財布事情や気分的にもピッタリ。 本を読んでイギリスはロンドンの風景や空気感を思い出したり、平安時代の京都を思い浮かべながら登場人物の声に耳を澄ませる時間が持てるのって、贅沢だ。

S. Wonderの原曲は耳慣れているだろうが、こちらのLivingston Taylorの "Isn't She Lovely?"も良い。あわただしい年度の切り替えをのりこえて、緑が生き生きしているこの五月ならではの素敵な時間をお過ごし下さい。


Livingston Taylor - Isn't She Lovely (lyrics)

<ごはん日記>

52冊目『二菜弁当』から3回めは肉巻き弁当

[52-3]『二菜弁当』から3回めは肉巻き弁当(p.62~)

オカズデザイン著、 成美堂出版発行、 デザイン 漆原悠一、栗田茉奈、梅崎彩世、撮影 加藤新作、スタイリング 中里真理子、 企画・編集 君島久美、2018年2月20日初版発行 

お昼頃より雲がかかり始め、風が強くなりだした金曜日。まだあったプレミアムフライデーにあやかってお肉様を使ったお弁当を。

調理時間:40分ほど(肉を漬け込む時間は含め、つけダレは作り置きがあるものとして)

主な材料:[肉巻きおむすび] 薄切り牛もも肉、炊きたてのご飯、みじん切りにしたクレソンの茎、(つけダレ:しょうゆ、白ワイン、砂糖、セロリ、青ネギ、ローリエ、にんにくなど) [クレソンのサラダ]  クレソンの葉、オリーブオイル、レモンの絞り汁、赤ワインビネガー。ラップに大きめの粒の塩を包んでお弁当に添える。(レシピ外) [二十日大根のマリネ] 二十日大根 [たらの芽のお浸し] たらの芽、鶏ブイヨン。

調理の流れ:[肉巻きおむすび] (※作業に一時間ほどかかり、しばらく馴染ませるほうが美味しいので、つけダレは前日までに作っておく)牛肉に塩少々をまぶし、つけダレにしばらく漬ける。ボウルにクレソンの茎、温かいご飯を入れさっくり混ぜ合わせたら、俵形にむすぶ。肉でおむすびをしっかり巻き込むんだら、油を引いたフライパンに入れ、巻き終わりを下にしてしばらく触らずに焼いた後、焼き色がつくまでコロコロ回しながら焼く。[クレソンのサラダ] ボウルにクレソンの葉、オリーブオイルを入れて手で全体をよく和えたら、レモン汁、ビネガーを加えさっくり和える。食べる際に塩をふりかける。 (レシピ外) [二十日大根のマリネ] クレソンサラダのボウルに入れて一緒に和える。 [たらの芽のお浸し] 塩茹でした後に塩少々加えた鶏ブイヨンに漬ける。

出来上がった料理:「がんばる日のごちそう二菜」より、かつて一世を風靡した肉巻きをメインとしたお弁当を再現した。

肉巻きについては、クレソンの茎と白米が思いの外混ざりにくいので、あらかじめ用意したラップの上に取り分けてから結ぶのも手。ほんのり甘く、でも牛肉そのものの素材の味を十分に堪能できる味付けで、ご飯の隙間にちらほら顔を覗かせるクレソンの茎の爽やかな香りと歯ごたえとのバランスが良い。漬け込んだ牛肉にご飯を包んだだけなのだが、お肉を焼いただけでは得られない満足感を確実に得られる。おいしい!クレソンがなければ、小口切りにした青ネギ、千切りにした大葉、ニュアンスは変わるが挽きたての黒胡椒をご飯に混ぜても良いだろう。

そこまでがっつり、コッテリはしていないが、口の中にどうしても肉の脂っぽさが残るので、それを休めるのがオイルでコーティングした後に、レモン汁とビネガーで和えることでさっぱり清涼感をもたらしてくれるのがクレソンのサラダ。ほぼ手を加えていないのに、これだけでお茶碗一杯分くらい食べられる!と感じさせる美味しさ(もちろん、合いの手のお肉は要るが(笑))クレソンのほろ苦さが苦手な方もいらっしゃるかもしれないが、お肉の付け合わせには抜群で、お酢の作用か生のままより苦味は感じないので一度お試しあれ。

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風が薫る五月。お気に入りのワイン、肉巻きお弁当に果物も持って近くの公園にピクニックなんて、とってもご機嫌に過ごせそう。気合いの入ったイベントではなくて、カジュアルに緑を楽しむのにぴったりのお供。 

 

人生の先輩たちと飲んだ翌朝、奥様より「京都に戻って結婚されると主人から聞きました。本当ですか?」という超弩級びっくり仰天SMSが届く。え⁉︎誰の話?え…私?身の覚えが無いことばかりなんだけれど、なんだ?この伝言ゲーム。いくらハシゴ酒をしてそこそこお酒を飲んだとしても、口にした言葉、つまり事実が一つも入っていない。どうすればこんな妄想が生まれるのか。誰と取り間違えられているのか。ともかくこのデタラメな噂が流布するのだけは速やかに阻止したく、秒速で打った訂正メッセージを送る。お互いにこのホラ話を笑い飛ばして円満解決と思いきや、数時間後に中部在住のお姉様よりツッコミのメールが届き、冷や汗をかきつつ再び軌道修正メールを出す。人の口には戸口を立てられないとは言うのは本当なんだなぁ。あぁ、こわい。  

怪談からお笑いへと転換。飲み会に出た後は同席した人にお礼と帰宅の報告メッセージを送ることにしているが、先日は、宅飲みで一人あたりワインを1.5本ほど空けた後に千鳥足で帰宅。心配していた友人から届いたlineに大いに笑わせてもらう。酔いを文章で表せる力を、いつかわたしも身につけたいものだ。(ててててと打ちながら本人は寝落ちしていた)

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明日からGW前半が始まる。休みだからといって、あまり生活のリズムを崩さずに、緑がひかる季節の素敵な休日をゆるりと過ごせますように。

<ごはん日記>

 

52冊目『二菜弁当』から2回めは焼きそば弁当

[52-2]『二菜弁当』から2回めは焼そば弁当(p.28~)

オカズデザイン著、 成美堂出版発行、 デザイン 漆原悠一、栗田茉奈、梅崎彩世、撮影 加藤新作、スタイリング 中里真理子、 企画・編集 君島久美、2018年2月20日初版発行 

暑くて久しぶりにビールを1Lほど飲んだ日曜と異なり、さっと気温が下がった月曜は焼そばがメインのお弁当を。

調理時間:40分ほど 

主な材料:[いんげんのポテトサラダ] 茹でたじゃがいも、茹でて食べやすい長さに切ったいんげん、すりおろした玉ねぎ、つぶマスタード、柑橘類の絞り汁、しょうゆ、オリーブオイルなど。 [焼そば] 生の中華麺、さっと塩茹でしたキャベツ、豚コマ切れ肉、クミンシード、酒、しょうゆ、ごま油など。(レシピ外) [カボチャのソテー] 薄切りにしたカボチャ、カレー粉、塩。 [セロリの浅漬け] セロリ、酢、砂糖。

調理の流れ:[いんげんのポテトサラダ] ボウルに調味料を混ぜ合わせ、泡立て器で手早く混ぜながらオイルを少しずつ加えトロリとしてきたら塩で味を整える。茹でたてのじゃがいもの皮をむき、ざっくり潰したら、合わせ調味料を加えさっくり混ぜる。粗熱が取れたらいんげんを加える。 [焼そば] キャベツを茹でたお湯で中華麺をさっと茹でて水気を切る。油を入れたフライパンを熱し、あまりいじらずに中華麺にほんのり焼き色がつくくらいにしっかり焼き、取り出す。豚肉をさっと焼いて取り出す。同じフライパンにクミンシードを入れて香りがたったら肉を戻し入れてしっかり火が通ったらキャベツ、麺を加えて炒める。調味料を加える。(レシピ外) [カボチャのソテー] 焼そばを作る途中の、クミンシードを入れた段階のフライパンにカボチャを加え色よく焼く。取り出してカレー粉、塩をまぶす。 [セロリの浅漬け] 砂糖、酢、水を鍋に入れて沸騰させ、食べやすい長さに切ったセロリを加えてすぐに火を止める。

出来上がった料理:「忙しい朝にも作りやすい二菜」より、馴染んだソース味ではなくおしょうゆベースの焼そばを作った。

使うじゃがいもの大きさにもよるが、本書のタイムテーブルで指示されているよりもじゃがいもを茹でるのに時間がかかりそうだったので、まずはポテトサラダ作りから着手。マヨネーズを使わないポテトサラダを作るのは久しぶりだったが、おろした玉ねぎ、しょうゆ、つぶマスタード、レモンの絞り汁とオイルを乳化させることで、あっさり、さっぱりした調味料が出来上がる。これで和えたじゃがいもが焼そばと絶妙ににあって、いんげんの緑と歯ごたえもふふふっと微笑みたくなるくらいに良い。 

次は焼そば麺を使わない焼そば。細めの生麺をさっと茹で、麺同士がくっつかないうちにフライパンに広げて、ヘラなどで軽く押さえながら焼き色をつけパリッとさせる。キャベツを下ゆでしたり、豚肉もさっと焼いているので、ムラなく、そして手早く仕上げることが出来る。クミンシードの香りが食欲をそそり、焼き付けることで程よく水分が抜けた麺は冷めてもベタつかずに美味しい。日本酒とおしょうゆのみだと単調になるかもしれないけれど、クミンシードがアクセントになって、とっても美味しい。焼きそばの愛用レシピ入りが決定したくらいにお気に入り。 

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朝、ポテトサラダを作る時間が取れるかどうか。人によっては難しいのかなぁ。皮ごと茹でると記されているが、丸ごとではなく、1/4くらいに切り分けて茹でると随分ハードルは低くなる。あとは冷ます時間がそれなりにかかることもお忘れなく。 

 

用事のついでに新宿tower redcordsにstingの新譜を買いに行く。渋谷と比べるとコンパクトな分、中身が濃くて、やっぱり少しばかり散財してしまい、ヘアサロンの担当者に話したら不思議なくらいに盛り上がる。clashが好きなのは知っていたけれど、え?LAUGHIN' NOSEも?ええ?まさかstar clubを知ってるなんて!と表参道の無機質な空間でそこそこに深いパンクの話をしているのが面白くて、こんなところで繋がれるからこそ、この人に髪の毛を切ってもらっているんだなぁと腑に落ちた。

仕事がキャンセルになったしわ寄せで、zepplinの1万5千円超えには手を出せず。ムムム。この流れだが、4月20日がお誕生日だったLuther Vandrossの曲を。aviciiといい、あちらの世界に行くのが早すぎる。


Luther Vandross & Janet Jackson - The Best Things In Life Are Free. HD

<ごはん日記>

 

52冊目『二菜弁当』から初回は唐揚げ弁当

[52-1]『二菜弁当』から初回は唐揚げ弁当(p.10~)

オカズデザイン著、 成美堂出版発行、 デザイン 漆原悠一、栗田茉奈、梅崎彩世、撮影 加藤新作、スタイリング 中里真理子、 企画・編集 君島久美、2018年2月20日初版発行 

昨日の寒さから一転、汗ばむ陽気の木曜から大好きなお弁当作り。

調理時間:40分ほど (前夜の下準備はできているものとして)

主な材料:[鶏の唐揚げ] 一口大に切った鶏肉(もも肉でもムネ肉でもOK)、酒、醤油、すりおりしたしょうが、塩、片栗粉、小麦粉、油  [あさつきの玉子焼き] 卵、小口切にしたあさつき(万能ネギでも良い)、酒、みりん、塩、油  [梅干しのおにぎり] 梅干し、千切りにしたシソ (レシピ外で入れたもの)[スナップエンドウの炒め] みじん切りにしたしょうが、酒、下ゆでしたスナップエンドウ、塩、油 

調理の流れ:[鶏の唐揚げ] (前夜)保存用ビニール袋に鶏肉と予め混ぜ合わせた調味料を入れて、空気を抜き、封をしたら何度か鶏肉を揉み冷蔵保存。 (当日)片栗粉をまぶしてから、小麦粉をまぶし、二度揚げする。[あさつきの玉子焼き] ボウルに卵を割りほぐし、あさつき、調味料を入れ、箸でよく混ぜる。玉子焼ききで丁寧に巻き、焼き上げる。 [梅干しのおにぎり] 温かいご飯に梅干しを入れて握り、上にしそをのせる。 [スナップエンドウの炒め] フライパンに油としょうがを入れて炒め、香りが立ったら、スナップエンドウ、酒、塩を加えてさっと炒める。

出来上がった料理:「バランス抜群の定番な二菜」より、年齢、男女を問わずみんなが大好きな鶏の唐揚げと玉子焼きが両方入ったお弁当を再現した。

きちんと玉子焼きを作るのは2年ぶりで、果たしてうまく出来るかしら?とドキドキしながら挑戦したが、最近の玉子焼き器はとても優秀で、そしてレシピが失敗しにくい分量で調整されているおかげでまずまずの出来になった。日本酒をほんのり感じさせる卵にネギの香りが高く、これだけでお酒の肴になりそうなすっきりとしたお味。 

鶏の唐揚げは、卵を使わずに作れるのが先ず嬉しいところ。片栗粉と薄力粉の2種類を使うレシピは今回が初めてだったが、中はしっとり、外はカリッと仕上げられる。今までは片栗粉ばかり使ってきたが、この手法も使えるなぁ。うん。とても面白い。鶏肉そのものの美味しさを味わうために、塩分はギリギリのところで抑えられているから、揚げた後(できれば冷めた頃)に味見をして足りないようなら塩少々をふりかけよう。 

揚げ物と卵焼きの間を取り持つのは、梅干しの酸味がキリリと効いているおむすび。青じその香りと繊細な緑の線が美しくて、口の中をさっぱりさせる、がっつりお肉系お弁当の名脇役。

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全体の味のバランスがとってもよくって、レシピ再現初回からさすがokaz designさんだと唸らされる。(鶏の唐揚げ、玉子焼きのtipsについては本文にきちんと書かれているので本を参照ください) 

 

一年ぶりのお弁当本。私自身、お弁当作りが楽しくて大好きだからということもあるが、春、新しい生活時間を刻み始めた人のためにも取り上げることにした。今日は一人暮らしをしている叔父と会う約束をしていたので、少し野菜の種類、内容量を増やしておなじお弁当を作り、差し上げた。身の回りの人生の先輩たちの傾向を見ると、塩分過多に陥りやすく、ゆえにこの味付けではご不満がおありかもしれないけれど、お身体のことを考えると好みに合わせて塩を増やすことはしたくない。両親を見ていても、減塩はなかなかし難いものなのだとわかっているので、こちらの出来ることを尽くした上で、塩や醤油を足して召し上がられるのは致し方ないこと。

GWは仕事もあって京都に戻るつもりで新幹線を予約していたが、あっさりとキャンセルされたので、東京でおとなしく過ごすことになった。少し悔しいが、仕方ない。ぽっかり出来た余白の時間、ここでいまのわたしに出来ることをして過ごそう。気分転換に数年ぶりに映画館に行き、"The Greatest Showman"を観るのも良いなぁ。

"When the sharpest words wanna cut me down, I'm gonna send a flood, gonna drown them out, I am brave, I am bruised I am who I'm meant to be, this is me"


The Greatest Showman - This Is Me [Official Lyric Video]

<ごはん日記>

 

51冊目『主役スープ150』から最終回はさばと餅の焦がしみそスープ

[51-7]『野菜たっぷり具だくさんの主役スープ150』より最終回はさばと餅の焦がしみそスープ(p.71)

エダジュン著、 株)誠文堂新光社発行、 デザイン 萩原美和、撮影 福井裕子、スタイリング 木村遥、 編集 太田菜津美、2017年10月12日初版発行 

昨夜から降り始めた雨。雨の日限定で着るワンピースで出かけたら寒くて震えた水曜はお味噌を焼いて使うスープを再現。

調理時間:10分ほど(和風だしは取れているものとして)

主な材料:和風だし、サバ缶、斜め切りにした長ネギ、両面をこんがりと焼いた餅、味噌、酒、醤油、砂糖、白すりごま

調理の流れ:鍋に味噌を入れ、焦げ色がつき、良い香りがするまで炒めたら、和だしを少しずつ注いでのばす。酒、汁ごとサバ缶の中身を入れて、サバを軽くほぐしたら、調味料、ネギ、焼いた餅を加えしばらく煮込む。

出来上がった料理:「第2章 和風スープ」より、このところ人気のサバ缶を使ったスープを再現した。使う缶詰の種類はみそ味、水煮のいづれかであればOK。今回はみそ味を使ったので、レシピにある「味」を決める調味料の分量は味見をしながら加減した。

お味噌汁を作るときは、仕上げに味噌を溶き入れて、煮詰めないのが鉄則だが、今回はこんがり焼くことで香りを増したお味噌が影の主役となる。鍋で炒りつつ、ちょっとばかりお味見と言い訳をしながら箸先を舐めると、日本酒を飲みたくなる気持ちを抑えるので大あらわ(笑)

焼いたお味噌に出汁、サバ缶を加え、臭みはほとんどないものの、彩りを兼ねたネギを加えてささっと煮れば出来上がるので、ほぼ手間いらず。ネギを切るときに包丁を使うくらいなのに、焼いたお餅がサバのうま味と、ほんのり甘く香ばしい味噌、ゴマを使うことででる奥行きで、おおっ!これは予想以上においしいと感じさせる。男性にも好まれるお味なので、帰宅が遅くなったご家族のために作ると喜ばれるだろう。夜にお餅は重いのでは?と思われるかもしれないが、一個ならばご飯茶碗一膳のご飯よりも低カロリーで消化も良いので、気にしなくとも大丈夫。それよりも、なにこれ?へぇえさば缶なんだとか、お餅があうねなど、作った料理について少しでも会話が出来るのならば、そういうのって良いなぁと思う。 

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関西人なので、お餅といえば丸餅一択なのだが、切り餅の四角っぽさも器には映えるなぁ。(画像では何が何だか分からない状態だが(笑))

 

今回は、パクチー料理研究家として有名なエダジュンさんの料理本を紹介した。エスニックやパクチーのイメージが強いが、実はsoup stock tokyoで6年ほどスープ作りをされていた経歴をお持ちで、だからこれは彼の得意分野のレシピ集である。

野菜のみならず鳥もも肉も使う「野菜だし」、鳥もも肉と手羽先のW使いで作る「鶏だし」に、たっぷり鰹を使う「和風だし」という3本の出汁は一度作り始めると冷蔵庫に常にストックしておきたくなるくらい美味しくて、身につけるととっても便利。”あっさり”と”コクうま”の味付けレシピのバランスもよく、斬新な取り合わせも多いので、ある程度スープ作りに慣れた人にとって使える一冊となっている。

「洋風」、「和風」、「エスニック」、「中華、韓国」、「ポタージュとフルーツ」という章立てで、巻末には素材別のインデックスまでついているのだが、惜しむらくはどのスープになんの「出汁」を使うかが一目で分からない点。一度に大量の出汁が出来るので、作り手にとっては、この出汁を使ってどんなスープが作れるのかがわかりやすく記載されていたなら、さらに便利だったのに。 

 

寒暖の差や、季節の変わり目のせいか、このところ身の回りでギックリ腰に見舞われる人が増えている。ドクターストップがかかり仕事も出来ないとなると、本人も周りも気持ちが焦ったり、仕事のやりくりが大変だったりするけれど、すぐに治るものでもないし、腰はかなり大切な身体のパーツなので、焦らずにゆっくりと治していただきたい。

<ごはん日記>