300と数十日の食卓

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51冊目『主役スープ150』から最終回はさばと餅の焦がしみそスープ

[51-7]『野菜たっぷり具だくさんの主役スープ150』より最終回はさばと餅の焦がしみそスープ(p.71)

エダジュン著、 株)誠文堂新光社発行、 デザイン 萩原美和、撮影 福井裕子、スタイリング 木村遥、 編集 太田菜津美、2017年10月12日初版発行 

昨夜から降り始めた雨。雨の日限定で着るワンピースで出かけたら寒くて震えた水曜はお味噌を焼いて使うスープを再現。

調理時間:10分ほど(和風だしは取れているものとして)

主な材料:和風だし、サバ缶、斜め切りにした長ネギ、両面をこんがりと焼いた餅、味噌、酒、醤油、砂糖、白すりごま

調理の流れ:鍋に味噌を入れ、焦げ色がつき、良い香りがするまで炒めたら、和だしを少しずつ注いでのばす。酒、汁ごとサバ缶の中身を入れて、サバを軽くほぐしたら、調味料、ネギ、焼いた餅を加えしばらく煮込む。

出来上がった料理:「第2章 和風スープ」より、このところ人気のサバ缶を使ったスープを再現した。使う缶詰の種類はみそ味、水煮のいづれかであればOK。今回はみそ味を使ったので、レシピにある「味」を決める調味料の分量は味見をしながら加減した。

お味噌汁を作るときは、仕上げに味噌を溶き入れて、煮詰めないのが鉄則だが、今回はこんがり焼くことで香りを増したお味噌が影の主役となる。鍋で炒りつつ、ちょっとばかりお味見と言い訳をしながら箸先を舐めると、日本酒を飲みたくなる気持ちを抑えるので大あらわ(笑)

焼いたお味噌に出汁、サバ缶を加え、臭みはほとんどないものの、彩りを兼ねたネギを加えてささっと煮れば出来上がるので、ほぼ手間いらず。ネギを切るときに包丁を使うくらいなのに、焼いたお餅がサバのうま味と、ほんのり甘く香ばしい味噌、ゴマを使うことででる奥行きで、おおっ!これは予想以上においしいと感じさせる。男性にも好まれるお味なので、帰宅が遅くなったご家族のために作ると喜ばれるだろう。夜にお餅は重いのでは?と思われるかもしれないが、一個ならばご飯茶碗一膳のご飯よりも低カロリーで消化も良いので、気にしなくとも大丈夫。それよりも、なにこれ?へぇえさば缶なんだとか、お餅があうねなど、作った料理について少しでも会話が出来るのならば、そういうのって良いなぁと思う。 

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関西人なので、お餅といえば丸餅一択なのだが、切り餅の四角っぽさも器には映えるなぁ。(画像では何が何だか分からない状態だが(笑))

 

今回は、パクチー料理研究家として有名なエダジュンさんの料理本を紹介した。エスニックやパクチーのイメージが強いが、実はsoup stock tokyoで6年ほどスープ作りをされていた経歴をお持ちで、だからこれは彼の得意分野のレシピ集である。

野菜のみならず鳥もも肉も使う「野菜だし」、鳥もも肉と手羽先のW使いで作る「鶏だし」に、たっぷり鰹を使う「和風だし」という3本の出汁は一度作り始めると冷蔵庫に常にストックしておきたくなるくらい美味しくて、身につけるととっても便利。”あっさり”と”コクうま”の味付けレシピのバランスもよく、斬新な取り合わせも多いので、ある程度スープ作りに慣れた人にとって使える一冊となっている。

「洋風」、「和風」、「エスニック」、「中華、韓国」、「ポタージュとフルーツ」という章立てで、巻末には素材別のインデックスまでついているのだが、惜しむらくはどのスープになんの「出汁」を使うかが一目で分からない点。一度に大量の出汁が出来るので、作り手にとっては、この出汁を使ってどんなスープが作れるのかがわかりやすく記載されていたなら、さらに便利だったのに。 

 

寒暖の差や、季節の変わり目のせいか、このところ身の回りでギックリ腰に見舞われる人が増えている。ドクターストップがかかり仕事も出来ないとなると、本人も周りも気持ちが焦ったり、仕事のやりくりが大変だったりするけれど、すぐに治るものでもないし、腰はかなり大切な身体のパーツなので、焦らずにゆっくりと治していただきたい。

<ごはん日記>