300と数十日の食卓

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[番外編] 生うにとキャベツのスパゲティ

[番外編] 生うにとキャベツのスパゲッティ

かつて、実家の近くに海鮮の扱いがとても上手なイタリア料理店があり、行くたびに頼んでいたスパゲティの味を思い出しながら、ご家庭で作りやすいように再現してみた。

調理時間:15分以内 

2人分の材料:キャベツ 1/16玉(5cmの幅)、にんにく 1かけ、アンチョビペースト 大さじ1、白ワイン 大さじ2、プチトマト 5個、乳脂肪分40%以下の生クリーム 50cc、牛乳 150cc〜、オリーブ油 大さじ1、スパゲティ 180g、うに デザートスプーンにややこんもりと2杯分ほど 

調理の流れ:中くらい〜大きめの鍋に水をなみなみとはり、強火にかける。にんにくは皮をむき、包丁の腹で押しつぶし芽を取り除く。キャベツの芯は薄切りに、葉の部分はざく切りにする。フライパンにオリーブ油、にんにくを入れてこんがり色ずくまで弱火でじっくり炒める。鍋の水が沸騰したらザルに入れたキャベツをぽちゃっとつけて、再沸騰したら引き上げる。鍋に塩を加え、お湯がグラグラわき始めたらスパゲティを入れて茹でる。フライパンからにんにくを取り出し、アンチョビペーストを加えヘラ(スパチュラ)でかき混ぜて油となじませる。白ワインを注ぎアルコール分を飛ばしたらプチトマトを入れて、ペースト状になるまで水分を飛ばしながら炒める。キャベツを加え混ぜ2~3分ほど炒めたら、生クリーム、牛乳を注ぎ一煮立ちさせ、うにの半量を加え混ぜて火を止める。茹で上がった麺をフライパンに入れざっと混ぜる。最後に残りのうにをのせる。

出来上がった料理:うにのスパゲティといえば、落合シェフ(ラ・ベットラ)が有名で、とても美味しくお家で再現できるが、それなりの分量のなるたけ新鮮なうにが必要となるので、今回は少し気軽に楽しめるレシピを作ってみた。

ポイント①にんにくはオイルにほんのりうま味を移すために炒めるので、スパゲティには入れない。②キャベツは芯も薄切りにして加えることで、甘みがさらに増す。③生クリーム、牛乳を加えて一煮立ちさせた後に味見をし、足りないようなら塩少々を加える。④ソースはお皿に盛り付けたときに見えるくらいたっぷりとゆるゆるした状態をイメージして作る。

画像ではソースがかなり少ない盛り付けになっているが、実際はもっとタプタプ。うにの量が少ないものの、うにのうま味は存分に楽しめるし、あまり重くもなく、残ったソースはパンにつけてお皿から綺麗にぬぐいたくなるほどの美味しさ。

f:id:mutsuki:20180702ucs

お店ではなくて、お家でちょっとしたご褒美に食べるなら、うにはこの分量で十二分に美味しく作れる。キャベツの甘みがまたこのソースを引き立ててくれて良いのです。 

普段スパゲティを作るためだけにうにを買う人は限られるだろうけれど、手巻き寿司パーティなどで万が一にでもうにが余った時や、疲れ果てた自分や家族を甘やかしたい時にスーパーでうにのパックと目があったら(笑)騙されたと思って、そして力まずに作ってみてほしい。

 

坂田さんの料理本を再現している最中だが、脇道にそれて久しぶりにオリジナルレシピを掲載した。足しげく通っていたイタリア料理店ではこのスパゲティのみ手打ち生麺を使っておられたほどのスペシャリテ。幾度食べたかわからないほど大好物だったが、そのお店も閉じられて数年が経ち、何度か試行錯誤を繰り返しながら、まずまず理想の味を作れるようになった。先週ふらっと訪れた松本でお蕎麦、地物の食べ物と日本酒にまみれて体重がどぉんと増したのに、こんなものを食べていても良いのかと呵責を覚えるが、タフな下半期が待ち構えているし、一年を無事に折り返せたお祝いでよし!

このところFMでよく流れてくるのが9月に26年ぶりのニューアルバムを発表するNile Rodgers & Chicの先行シングル Nile Rodgers & Chic feat. NAO & Mura Masa, "Boogie All Night"(アーティスト名がやたらに長い) 1952年生まれの先輩を見習って、こちらもまだまだ頑張ろう。


Nile Rodgers & Chic team up with NAO & Mura Masa to Boogie All Night on Later…

<ごはん日記>